企画展「没後20年 東野芳明と戦後美術」が、富山県美術館にて、2025年1月25日(土)から4月6日(日)まで開催される。

東野芳明に焦点を合わせる初の展覧会

第二次世界大戦後に活躍した美術評論家、東野芳明(とうの よしあき)。1930年に生まれた東野は、1950年代末に渡欧、渡米を経験し、同地で目にした欧米の現代美術をいち早く日本に紹介した。1960年代以降は、既存の美術の枠組みの解体を試みた「反芸術」の芸術家の活動を支えている。

東野の批評は、創作現場での体験を交えた、臨場感に満ちたものであった。また、展覧会の企画にも携わるほか、後年には水をめぐる思索を深め、趣味の素潜りによる写真作品も残している。さらに東野は、富山県美術館の前身である富山県立近代美術館の運営委員を務め、同館のコレクションの形成にも大きな影響を及ぼすなど、富山県美術館と関わりの深い人物であった。

東野旧蔵の作品や資料などを一挙公開

企画展「没後20年 東野芳明と戦後美術」は、美術評論家・東野に焦点を合わせる、初の展覧会。富山県美術館が所蔵する、東野旧蔵の作品や資料、書籍を一挙公開するほか、ジャクソン・ポロックやジャン・フォートリエなど、東野が言及した芸術家の作品も展示する。

デュシャンなどの作品も

東野が批評などで言及した芸術家のうち、マルセル・デュシャンは、ライフワークとして取り組んだ人物であった。会場では、富山県美術館所蔵のデュシャン作品のほか、関連する作品や資料を1室に集めて公開する。

展覧会概要

企画展「没後20年 東野芳明と戦後美術」
会期：2025年1月25日(土)〜4月6日(日)
会場：富山県美術館 2F 展示室2・3・4
住所：富山県富山市木場町3-20
開館時間：9:30〜18:00(入館は17:30まで)
休館日：水曜日、2月25日(火)
観覧料：一般 1,100円(850円)、大学生 550円(420円)、高校生以下 無料
※( )内は20名以上の団体料金
※前売券(一般 850円)は、2024年11月23日(土)から2025年1月24日(金)まで、富山県美術館ほかにて販売
※障がい者および付添者(1名まで)は観覧無料
※企画展入場当日にかぎり、コレクション展も観覧可

【問い合わせ先】
富山県美術館
TEL：076-431-2711