企画展「生誕260年 世を観る眼 白醉庵・吉村観阿」が、福岡市美術館にて、2024年11月27日(水)から2025年1月19日(日)まで開催される。
江戸時代後期、茶の湯道具の価値を鑑定する「目利き」で活躍した、吉村観阿(よしむら かんあ)。企画展「生誕260年 世を観る眼 白醉庵・吉村観阿」は、観阿にまつわる茶道具などを通して、観阿の足跡をたどる展覧会だ。
明和2年(1765年)江戸に生まれた観阿は、40歳の頃より、大名・茶人の松平不昧(まつだいら ふまい)と交流。現在の島根にあたる、松江藩の藩主であった不昧は、江戸時代の代表的な茶人でもあり、観阿は彼によって目利きの才能を認められて頭角を現したのであった。
不昧がこの世を去ったのちの観阿は、現在の新潟県東北部に相当する、新発田藩(しばたはん)の藩主に出入り。同家の蔵品の鑑定を行うとともに、茶の湯道具を見出し、納めることで活躍している。こうして目利きとして名声を博した結果、後世においては、観阿自らが鑑定したことを箱に記す「箱書き」自体が作品の価値を大きく高めることになったのであった。
本展では、観阿が見出した茶道具、自作、自ら大切に所蔵した茶道具など、約60件を紹介。観阿作の《白楽茶碗 銘「霜夜」》や不昧作の《茶杓 銘「曲直」》、《高麗雨漏茶碗》といった作品や資料を目にすることができる。
企画展「生誕260年 世を観る眼 白醉庵・吉村観阿」
会期:2024年11月27日(水)〜2025年1月19日(日)
会場:福岡市美術館 1F 古美術企画展示室
住所:福岡県福岡市中央区大濠公園1-6
開館時間:9:30~17:30(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(1月13日(月・祝)は開館)、1月14日(火)
観覧料:一般 200円(150円)、高校・大学生 150円(100円)、中学生以下 無料
※( )内は20名以上の団体料金
※無料対象は、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、障害者手帳アプリ「ミライロID」の提示者および介護者1名、特定医療費(指定難病)受給者証、特定疾患医療受給者証、先天性血液凝固因子障害等医療受給者証、小児慢性特定疾病医療受給者証の提示者、福岡市、北九州市、熊本市、鹿児島市在住の65歳以上など
【問い合わせ先】
福岡市美術館
TEL:092-714-6051(代表)