2024年に関西で開催される、注目のアート展覧会の情報を特集。京都、大阪、奈良など、関西圏の美術館や博物館で開催される展覧会スケジュールを、会期順に紹介する。日本画や西洋絵画、現代美術、ファッション、デザインなど、展覧会情報を随時アップデートしていく。詳細からは、見どころや観覧料などを確認することも可能だ。
京都の細見美術館で開催される展覧会「美しい春画ー北斎・歌麿、交歓の競艶ー」では、1点ものの肉筆春画に着目し、厳選した約70件を展示。日本初公開となる葛飾北斎の《肉筆浪千鳥》や、春画における常識を覆した喜多川歌麿の大作などを目にすることができる。
「美しい春画ー北斎・歌麿、交歓の競艶ー」
会期:2024年9月7日(土)〜11月24日(日)
場所:細見美術館 (京都府京都市左京区岡崎最勝寺町6-3)
京都国立近代美術館で開催される特別展「LOVE ファッション—私を着がえるとき」は、ファッションを人々の情熱や願望=「LOVE」を受け止める存在として捉え、服を着ることの意味を再考する展覧会。18世紀から現代にいたる衣服作品、アート作品を通して、ファッションとの関わりにおいて見られる「LOVE」のさまざまなかたちを紹介する。
「LOVE ファッション—私を着がえるとき」
会期:2024年9月13日(金)〜11月24日(日)
会場:京都国立近代美術館 (京都府京都市左京区岡崎円勝寺町26-1)
京都文化博物館で開催される特別展「生誕140年記念 石崎光瑤」は、色鮮やかで華麗な花鳥画を数多く手がけた近代日本画家・石崎光瑤の、関西初となる大規模回顧展。《燦雨》や《白孔雀》をはじめ、初期から晩年にいたる代表作を一堂に集めて公開するとともに、通常は非公開である高野山金剛峯寺奥殿襖絵20面を特別展示する。このうち、8面の《雪嶺》は寺外初公開となる。
「生誕140年記念 石崎光瑤」
会期:2024年9月14日(土)〜11月10日(日)
会場:京都文化博物館 (京都府京都市中京区三条高倉)
京都のアサヒグループ大山崎山荘美術館で開催される企画展「丸沼芸術の森所蔵 アンドリュー・ワイエス展 —追憶のオルソン・ハウス」は、アメリカの国民的画家アンドリュー・ワイエスの展覧会。数々の名作を生みだした「オルソン・ハウス」の記憶に光をあてつつ、約60点の水彩画や素描を紹介する。
「丸沼芸術の森所蔵 アンドリュー・ワイエス展 —追憶のオルソン・ハウス」
会期:2024年9月14日(土)〜12月8日(日)
会場:アサヒグループ大山崎山荘美術館 (京都府乙訓郡大山崎町銭原5-3)
京都の相国寺承天閣美術館で開催される企画展「禅寺の茶の湯」は、相国寺とその塔頭に伝わる、茶の湯にまつわる作品を紹介する展覧会。国宝《玳玻散花文天目茶碗》や6件の重要文化財をはじめ、茶の湯の名品約200点を展示する。
「禅寺の茶の湯」
会期:I期 2024年9月14日(土)〜11月10日(日) / II期 2024年11月17日(日)〜2025年2月2日(日)
会場:相国寺承天閣美術館 (京都府京都市上京区今出川通烏丸東入)
京都の龍谷ミュージアムで開催される秋季特別展「眷属」は、仏や菩薩といった「主尊」に付き従う「眷属」に着目する展覧会。国宝の《十二神将立像》や《八大童子像》、重要文化財の《千手観音二十八部衆像》や康円作《四天王眷属立像》など、日本各地から約80件の作品を集めて紹介する。
「眷属」
会期:2024年9月21日(土)〜11月24日(日)
会場:龍谷大学 龍谷ミュージアム (京都府京都市下京区堀川通正面下る(西本願寺前))
京都市京セラ美術館で開催される「GUCCI COSMOS」展は、グッチ(GUCCI)の歴史における、特に代表的なデザインをたどる展覧会。イタリア・フィレンツェにあるグッチのアーカイブ収蔵拠点を通して、グッチを象徴するアイテムが生みだされた過程を紹介する。
「GUCCI COSMOS」
会期:2024年10月1日(火)〜12月1日(日)
会場:京都市京セラ美術館 (京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124)
京都国立博物館 平成知新館で開催される特別展「法然と極楽浄土」は、法然が開いた浄土宗の歴史と美術を、国宝や重要文化財を含む貴重な名法とともに紹介する展覧会。国宝《阿弥陀二十五菩薩来迎図(早来迎)》をはじめ、重要な寺院に伝わる寺宝の数々を公開する。
「法然と極楽浄土」
会期:2024年10月8日(火)~12月1日(日)
会場:京都国立博物館 平成知新館 (京都府京都市東山区茶屋町527)
京都府立堂本印象美術館で開催される特別企画展「生誕120年記念 モダニスト福田豊四郎、秋田を描く 土田麦僊に愛された日本画家」は、故郷・秋田の風景を詩情豊かに描くとともに、生涯にわたって日本画の革新を追求した日本画家・福田豊四郎を紹介する、京都初の展覧会。秋田を題材とした作品を中心に、初期から晩年にいたる豊四郎の代表作を一堂に会して展示する。
「生誕120年記念 モダニスト福田豊四郎、秋田を描く 土田麦僊に愛された日本画家」
会期:2024年10月9日(水)~11月24日(日)
会場:京都府立堂本印象美術館 (京都府京都市北区平野上柳町26-3)
京都市京セラ美術館で開催される特別展「巨匠たちの学び舎 日本画の名作はこうして生まれた」は、京都市立芸術大学の前身である京都府画学校、京都市立美術工芸学校、京都市立絵画専門学校を振り返り、教員や卒業生による作品を紹介する展覧会。教員として携わった竹内栖鳳や木島櫻谷など、47人の日本画家による作品を展示する。
京都市立芸術大学移転記念 特別展「巨匠たちの学び舎 日本画の名作はこうして生まれた」
会期:2024年10月11日(金)〜12月22日(日)
会場:京都市京セラ美術館 (京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124)
京都の福田美術館では、開館5周年記念の企画展「京都の嵐山に舞い降りた奇跡!! 伊藤若冲の激レアな巻物が世界初公開されるってマジ?!」を開催。伊藤若冲の巻物《果蔬図巻》を世界で初めて一般公開するほか、《蕪に双鶏図》など、初期から晩年までの若冲先品を展示する。
「京都の嵐山に舞い降りた奇跡!! 伊藤若冲の激レアな巻物が世界初公開されるってマジ?!」
会期:2024年10月12日(土)~2025年1月19日(日)
会場:福田美術館 (京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16)
京都の嵯峨嵐山文華館で開催される企画展「HAIKUとHAIGA —芭蕉と蕪村、2人のカリスマ—」は、俳句と俳画に着目し、俳句を芸術の域に高めた松尾芭蕉や、優れた俳画を残した与謝蕪村の作品を中心に紹介する展覧会。なかでも、2022年に再発見され、福田美術館のコレクションに加わることとなった芭蕉の《野ざらし紀行図巻》は、嵯峨嵐山文華館として初展示となる。
「HAIKUとHAIGA —芭蕉と蕪村、2人のカリスマ—」
会期:2024年10月12日(土)~2025年1月19日(日)
会場:嵯峨嵐山文華館 (京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11)
美術館「えき」KYOTOで開催される展覧会「没後120年 エミール・ガレ展 美しきガラスの世界」では、アール・ヌーヴォーのガラス工芸家エミール・ガレのの創作を紹介。自然をモチーフとした70点超のガラス作品を目にすることができる。
「没後120年 エミール・ガレ展 美しきガラスの世界」
会期:2024年11月22日(金)~12月25日(水)
会場:美術館「えき」KYOTO (京都府京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 ジェイアール京都伊勢丹7階隣接)
京都の細見美術館で開催される琳派展24「抱一に捧ぐ—花ひらく〈雨華庵〉の絵師たち—」は、酒井抱一を祖とする江戸琳派を紹介する展覧会。江戸琳派にまつわる作品を擁する「うげやんコレクション」に、細見美術館のコレクションを加えて紹介する。
琳派展24「抱一に捧ぐ—花ひらく〈雨華庵〉の絵師たち—」
会期:2024年12月7日(土)~2025年2月2日(日)
会場:細見美術館 (京都府京都市左京区岡崎最勝寺町6-3)
京都国立近代美術館で開催される展覧会「生誕120年 人間国宝 黒田辰秋—木と漆と螺鈿の旅—」は、木工芸の技術で初めて人間国宝に認定された木漆工芸家、黒田辰秋の回顧展。初期から晩年までの代表作を一堂に集め、黒田の歩みを紹介する。
「生誕120年 人間国宝 黒田辰秋—木と漆と螺鈿の旅—」
会期:2024年12月17日(火)〜2025年3月2日(日)
会場:京都国立近代美術館 (京都府京都市左京区岡崎円勝寺町)