企画展「猪熊弦一郎展 ホノルル」が、香川の丸亀市猪熊弦一郎現代美術館にて、2024年3月23日(土)から6月2日(日)まで開催される。
猪熊弦一郎(いのくま げんいちろう)は、1902年香川に生まれ、1993年に亡くなるまで多彩な創作を手がけた画家だ。東京、パリ、ニューヨーク、ハワイと拠点を変えつつ活動するなかで、猪熊の画風は具象画から抽象画へと変化し、晩年には具象と抽象の枠を超えた作品を残している。企画展「猪熊弦一郎展 ホノルル」は、そのなかでもハワイ時代に焦点を合わせ、猪熊の作品を紹介する。
猪熊は、1973年に患った病を契機に、約20年にわたるニューヨークでの活動に区切りをつけることになった。翌74年、降り立ったハワイの青空に勇気付けられ、再出発を決意。やがてホノルルにアトリエを構えた猪熊は、豊かな自然を擁するこの地で、より自由に自らの表現を追求してゆくこととなった。
たとえば、虹に着想した作品。ハワイは虹が多く現れることで知られており、猪熊は現地で目にした虹にインスピレーションを得え、複数の作品を残している。これらの作品は、ニューヨーク時代の作品を特徴付ける幾何学的な画面構成を引き継ぎつつも、これからの展開を予期する表現となっている。
本展では、ニューヨークからハワイへと拠点を移した、猪熊の表現の変化に着目。虹に着想を得た《Rainbow Z》に加えて、《宇宙は機械の運動場 No.2》のように、浮遊感のある画面構成や宇宙への関心を見て取れる作品、《発芽時代》といった、ヤシの木のシルエットや植物の芽を思わせる有機的な形態をモチーフにした作品などを展示する。
企画展「猪熊弦一郎展 ホノルル」
会期:2024年3月23日(土)〜6月2日(日)
会場:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館 3F 展示室C、1F エントランス
住所:香川県丸亀市浜町80-1
開館時間:10:00〜18:00(入館は17:30まで)
休館日:月曜日(4月29日(月・祝)、5月6日(月・振)は開館)、4月30日(火)、5月7日(火)
観覧料:一般 950円(760円)、大学生 650円(520円)
※( )内は前売および20名以上の団体料金
※高校生以下・18歳未満、丸亀市在住の65歳以上、各種障害者手帳の所持者および介護者1名は無料
※同時開催常設展「猪熊弦一郎展」の観覧料を含む
※画像の無断転載を禁ずる。
【問い合わせ先】
丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
TEL:0877-24-7755