展覧会「インド独立75周年・日印国交樹立70周年 インド近代絵画の精華─ナンダラル・ボースとウペンドラ・マハラティ」が、神戸市立博物館にて、2023年1月14日(土)から3月21日(火・祝)まで開催される。
本展は、インドの近代美術を代表するふたりの画家、ナンダラル・ボースとウペンドラ・マハラティの画業の一端を、ニューデリー国立近代美術館とパトナー美術館の所蔵作品から紹介する展覧会だ。
ナンダラル・ボースは、1883年、インド北東部のビハール州に生まれ、インド固有の文芸復興運動「ベンガルルネッサンス」の推進者アバニンドラナート・タゴールに師事した画家だ。タゴールをはじめ、ベンガル派と称された画家たちは、20世紀初頭、岡倉天心、横山大観や菱田春草など、日本近代美術において重要な役割を果たした人物と交流。西洋化が急激に進むなかで、自国の美術が失われうるという危機的な状況を共有しつつ、西洋絵画ではなく伝統的な絵画技法に重きを置いたのだった。
ベンガル派からの大きな影響のもと、ボースは古代壁画やミニアチュールといったインドの伝統的な美術を重要視。また、日本や中国の伝統的な絵画にも関心を寄せた。本展では、このように幅広いボースの関心に光をあてつつ、壁画やミニアチュールの作品を含む絵画作品を展示する。
一方、ウペンドラ・マハラティは、ボースの次世代として登場し、インド近代絵画を牽引した画家のひとりだ。1874年、インド東部のオリッサ州に生まれたマハラティは、タゴールやボースに師事し、西洋の伝統的な絵画技法を学んだ。また、工芸技術や建築設計を習得するとともに、1950年代には2年間にわたって日本に滞在し、これを契機に仏教的な主題を多く手がけるようになった。
会場では、「ベンガルルネッサンス」運動、なかでもボースの美術に対する姿勢に強い影響を受けたとされるマハラティの作品を展示する。
展覧会「インド独立75周年・日印国交樹立70周年 インド近代絵画の精華─ナンダラル・ボースとウペンドラ・マハラティ」
会期:2023年1月14日(土)~3月21日(火・祝)
会場:神戸市立博物館
住所:兵庫県神戸市中央区京町24
開館時間:9:30~17:30(入場は閉館30分前まで)
休館日:月曜日
※観覧料については追って告知
※展覧会内容は変更となる場合あり
【問い合わせ先】
神戸市立博物館
TEL:078-391-0035