東京オペラシティ アートギャラリーで、映像作家さわ ひらきの展覧会「さわ ひらき Under the Box, Beyond the Bounds」が開催される。会期は、2014年1月18日(土)より3月30日(日)まで。
左) 《Dwelling》 2002 Courtesy of the artist and Ota Fine Arts
右) 《Souvenir》 2012 Courtesy of the artist and Ota Fine Arts
ロンドン在住のさわひらきは、近年国内でも発表の機会が続く注目の映像作家。室内を小さな飛行機が横切り、やかんや木馬がひとりでに動き出すといった箱庭のような世界を描くさわの映像は幅広い観客に支持されている。現実にはありえない光景にもかかわらずなぜか親しみを感じさせるのは、そんなひそやかな世界をだれもが心の中に持っているからではないか。閉ざされた空間で現実を少しゆがめてみたり、遠い宇宙に思いを馳せてみたり、さわの白昼夢のような映像は、ひとりひとりが持つ居心地のよい領域(テリトリー)、そして時間軸をともなった領域である個人の記憶について考えさせてくれる。
本展では、さわの最初期の作品から一貫して見られる領域への関心をテーマとして展覧会を構成。冒頭ではドローイングや立体作品でさわ自身の日常および意識における領域の手がかりを示しつつ、初期の作品から本展のための新作を含め、映像作品をたどりながら考えていく。
《Lenticular》 2013 Courtesy of the artist and Ota Fine Arts
展示作品の中には、さわの新作のひとつで日本初公開となる「Lenticular」も展示。これは、スコットランドのダンディー市に残る古い天文台で撮影された作品で、独学の老天文家ロバートの姿を通して宇宙へとつながる。東京オペラシティ アートギャラリーの大きな展示室を使い、映像と空間の全体を作品として展示する今回の展覧会は、物理的な空間と意識の中の領域を交差させる試みであり、さわにとっても大きな挑戦となる。
【展覧会情報】
「さわ ひらき Under the Box, Beyond the Bounds」
期間:2014年1月18日(土)~3月30日(日)
会場:東京オペラシティ アートギャラリー(3Fギャラリー1, 2)
開館時間:11:00~19:00(金・土は11:00~20:00、いずれも最終入場は閉館30分前まで)
休館日:月曜日、2月9日(日) (全館休館日)
入場料:一般 1,000円(800円)、大学・高校生 800円(600円)、中学・小学生 600円(400円)
※同時開催「収蔵品展047 絵の中の動物たち」「project N 55 大田黒衣美」の入場料を含む。収蔵品展入場券200円(各種割引は無し)もあり。
※( )内は15名以上の団体料金
※その他割引(半額):閉館1時間前以降の入場、65歳以上
※土・日・祝日は中学・小学生無料。
※障害者手帳を所有の方および付添1名は無料。
※Arts友の会会員は無料。(会員証を要呈示)
※割引の併用および払い戻しは不可。
問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)
■関連イベント「アーティスト・トーク」
さわひらき× 野村しのぶ(東京オペラシティ アートギャラリー)×グラハム・ドンケ(ダンディー・コンテンポラリー・アーツ)
日時:2014年1月19日(日) 16:00~
会場:東京オペラシティ アートギャラリー(展示室内)
日英逐次通訳付き
予約不要(ただし入場には当日の入場券が必要)
※当日の参加状況により、入場制限を行う場合あり。