東京の山種美術館では、開館55周年記念特別展「速水御舟と吉田善彦 ─師弟による超絶技巧の競演─」を、2021年9月9日(木)から11月7日(日)まで開催する。
2021年に開館55周年を迎える山種美術館。これを記念して開催される特別展「速水御舟と吉田善彦 ─師弟による超絶技巧の競演─」では、同館のコレクションを代表する日本画家・速水御舟(はやみ ぎょしゅう)と、その弟子である吉田善彦(よしだ よしひこ)のふたりに焦点を合わせた展示を行う。
速水御舟は、横山大観や小林古径らに評価されて、弱冠23歳にして日本美術院(院展)の同人に推挙される。古典を基礎としつつ新たな作風や技法に挑戦し、40歳で早世するまで数多くの名作を残した。
一方で吉田善彦は、17歳で御舟に弟子入りし、写生や古画の模写、作画姿勢などを学ぶ。また、戦中・戦後には法隆寺金堂壁画の模写事業にも携わっている。そうした経験から善彦は、古画の風化した佇まいを追求し、金箔ともみ紙を用いた「吉田様式」と称される独自の絵画世界を展開した。
本展では、伝統的な技法に基づきつつも精緻な技巧を加え、独自の画風を確立した御舟と善彦の優品を一挙紹介。御舟の作品からは、金砂子を地一面に使う技法「撒きつぶし」を用いた《名樹散椿》や、《炎舞》(いずれも重要文化財)などを展示するとともに、近年の調査で西洋の顔料を部分的に使用していた事実が判明した《和蘭陀菊図》を、修復後初公開する。
また、善彦の作品では、「吉田様式」を初めて用いた《桂垣》、この技法を熟達させた《大仏殿春雪》や《春雪妙義》などを展示。淡く繊細な色調で表現される、善彦独自の作品を楽しむことができる。
開館55周年記念特別展「速水御舟と吉田善彦 ─師弟による超絶技巧の競演─」
会期:2021年9月9日(木)~11月7日(日)
会場:山種美術館
住所:東京都渋谷区広尾3-12-36
開館時間:平日 10:00~16:00 / 土・日・祝日 10:00~17:00
※入館は閉館30分前まで
休館日:月曜日(9月20日(月・祝)は開館)、9月21日(火)
観覧料:一般 1,300円、大学生・高校生 1,000円、中学生以下 無料(付添者の同伴が必要)
※障がい者手帳、被爆者健康手帳の提示者、および介助者(1名)は1,100円 、左記いずれかのうち大学生・高校生は900円
※きもの特典:きものでの来館者は、一般200円引き、大学生・高校生100円引き
※入館日時のオンライン予約が可能(詳細は美術館ウェブサイトを確認)
※会期・開館時間などは変更となる場合あり
※ 出品作品および展示期間は都合により変更となる場合あり
【問い合わせ先】
TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル 電話受付時間 9:00〜20:00)