特別展「没後80年記念 竹内栖鳳」が、東京の山種美術館にて、2022年10月6日(木)から12月4日(日)まで開催される。
竹内栖鳳(たけうち せいほう)は、近代京都画壇の中心的存在として活躍した日本画家だ。1864年に生まれた栖鳳は、江戸時代以来の円山・四条派の伝統を受け継ぎつつもさまざまな古典を学び、早くから頭角を現して30代で京都画壇を代表する画家に。1900年、パリ万博視察のために渡欧すると、ヨーロッパの美術に刺激を受け、帰国後には水墨画など東洋画の伝統に西洋絵画の技法を取り入れて独自の画風を確立した。その描写力は高く評価され、動物を描けばその臭いまで描くことができると栖鳳自ら語っているという。
また、栖鳳は画家であるとともに優れた教育者でもあり、自身の画塾「竹杖会(ちくじょうかい)」、京都市美術工芸学校や京都市立絵画専門学校で多くの後進を育て、近代日本画の発展に尽力した。
「没後80年記念 竹内栖鳳」展は、山種美術館では10年ぶりの開催となる栖鳳の特別展だ。会場では、栖鳳の代表作であり、動物画の傑作である《班猫》(重要文化財)をはじめ、《松虎》(東京国立博物館蔵・前期展示)や 《潮来小暑》などを通して、初期から晩年に至るその画業を紹介。山種美術館が所蔵する栖鳳作品全26点を一挙公開するばかりでなく、 《海幸》といった個人蔵の初公開作品も数多く揃う機会となる。
また、本展では、京都画壇の画家たちによる名作も展示。京都画壇の先人、同時代に活躍した都路華香(つじ かこう)や山元春挙(やまもと しゅんきょ)、そして栖鳳の門下である西村五雲(にしむら ごうん)、土田麦僊(つちだ ばくせん)、小野竹喬(おの ちっきょう)らの作品も紹介するほか、弟子のひとり、村上華岳(むらかみ かがく)による《裸婦図》(重要文化財)を特別公開する。
特別展「没後80年記念 竹内栖鳳」
会期:2022年10月6日(木)〜12月4日(日) 会期中に一部展示替えあり
[前期 10月6日(木)〜11月6日(日) / 後期 11月8日(火)〜12月4日(日)]
会場:山種美術館
住所:東京都渋谷区広尾3-12-36
開館時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(10月10日(月・祝)は開館)、10月11日(火)
入館料:一般 1,300円、大学生・高校生 1,000円、中学生以下 無料(付添者の同伴が必要)
※障がい者手帳、被爆者健康手帳の提示者、およびその介助者(1名)は一般1,100 円、左記いずれかのうち大学生・高校生900円
※きもの特典:きものでの来館者は、一般200円引き、大学生・高校生100円引き(複数の割引・特典の併用不可)
※入館日時のオンライン予約が可能(詳細については美術館ウェブサイトを確認)
※会期や開館時間などは変更となる場合あり
※上記文中の所蔵表記のない作品は、すべて山種美術館所蔵。
【問い合わせ先】
TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル / 電話受付時間 9:00〜20:00)