企画展「妖怪/ヒト ファンタジーからリアルへ」が、川崎市市民ミュージアムにて開催。期間は、2019年7月6日(土)から9月23日(月・祝)まで。
古代から人々に恐れられてきた“妖怪”。長く人智を超えた存在として認識されていた彼らは、様々な作品を通して、時に身の毛もよだつような姿で、そして時にユーモアを交えて表現されてきた。しかし時代を重ね、科学技術が発達した近代を迎えると、そんな妖怪以上に恐ろしい存在として注目されたのが、私利私欲にまみれた“人間”たちの姿なのである。
企画展「妖怪/ヒト ファンタジーからリアルへ」では、近世から近代にかけて人々が抱いた恐怖や畏怖の対象が、妖怪から人間、すなわちファンタジー<異界>からリアル<現実>へと変遷する様子にフォーカス。その2つの存在の“境界線”についても探っていく。
第3章の展示構成となる会場には、同ミュージアム所蔵の約100作品が集結。鳥山石燕による『画図百鬼夜行』の刊行によって、妖怪の姿が人々に定着していった江戸時代の作品から、日清・日露戦争関連の戦争錦絵を中心に、人間の恐ろしさが強調された近代の作品までが展示される。
一番の注目となるのは、江戸から明治にかけての浮世絵などを通して、「妖怪」と「ヒト」の境界線を探る作品群。一体どこからこの2つの存在の分かれ目となるのか?是非会場に訪れて、じっくりと鑑賞してみてほしい。
また会期中には、怪談作家・木原浩勝所蔵の妖怪『件』のミイラを特別出品。さらに同氏による怪談トークショーをはじめ、本展に関連した複数のイベントも開催される。
【詳細】
企画展「妖怪/ヒト ファンタジーからリアルへ」
会期:2019年7月6日(土)から9月23日(月・祝)
会場:川崎市市民ミュージアム 企画展示室2
住所:神奈川県川崎市中原区等々力1-2
休館日:毎週月曜日(ただし7月15日、8月12日、9月16日、9月23日は開館)、7月16日(火)、8月13日(火)、9月17日(火)
開館時間:9:30~17:00(入場は閉館の30分前まで)
※夏休み期間の土曜日(7月20日・27日・8月3日・10日・17日)は19:00まで開館延長(入場は閉館の30分前まで)
観覧料:一般200(160)円、65歳以上・大高生150(120)円、中学生以下無料
※( )内は20名以上の団体料金※障害者手帳等の持参者およびその介護者は無料