「バスキア展 メイド・イン・ジャパン」が、森アーツセンターギャラリーにて2019年9月21日(土)から11月17日(日)まで開催される。
ジャン=ミシェル・バスキアは、アンディ・ウォーホルにインスピレーションを与え、一流のアート・コレクターとしても名高いデヴィッド・ボウイのコレクションに名を連ねるなど、20世紀のアートシーンに衝撃を与えたアーティストのひとり。しかし、ドラマティックな成功を掴みながらも、バスキアは27歳で早すぎる死を迎えた。
短い人生のうち、バスキアが本格的にアートに費やしたのは10年。そのわずかな時の中で、バスキアは、新たな具象表現的な要素を取り入れた3,000点を越すドローイングと、1,000点以上の絵画作品を残している。
また、バスキアはアートシーンだけでなく、死後、現代に至るまでファッションやカルチャーに大きな影響を及ぼしており、オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)やルシアン ペラフィネ(lucien pellat-finet)なども、過去に彼のアートを用いたアイテムを発売している。
「バスキア展 メイド・イン・ジャパン」は、2017年から2018年までロンドン・バービカンセンターで開催された「Basquiat:Boom for Real」と、2019年1月までパリで開催された「Jean-Michel Basquiat」をキュレーションした、バスキア研究の世界的権威ディーター・ブッフハートを迎え、彼が日本のために独自に企画する大規模展。会場では、世界から集めた絵画やドローイングなど約130点を通して、バスキアの短い生涯と彼が生きた時代を辿り、その中でも特別企画としてバスキアと日本の関わりについて紹介する。
バスキアは、生前、度々来日し、日本において10を超える個展とグループ展を開催していた。「Yen」のモチーフを使うなど、バブル景気を迎えていた当時の日本の世相を反映した作品も制作している。バスキアと日本との多方面にわたる絆、日本の豊かな歴史や文化が創作に及ぼした知られざる影響についても知ることができる、貴重な機会となるだろう。
「バスキア展 メイド・イン・ジャパン」では、株式会社ZOZOの代表取締役前社長である前澤友作が所有するバスキア作品も1点展示される。前澤は展覧会開催にあたって次のようにコメント。
「今回、私が出品させていただいた青いバスキア作品ですが、実は本展覧会にお貸出しする前に2ヶ月ほど自宅のリビングに掛け、生活を共にしていました。圧倒的な存在感で一瞬でリビングルームの空気が変わりましたが、それは威圧感のようなものとは違い、温かさや癒しを伴うとても心地の良い変化でした。そして生活の中で、毎日毎日作品と対峙する度に、何か新しい発見があり、自分の背中をそっと押してくれているような錯覚にも陥りました。自分の日々のわずかな心情の変化に呼応してくれていたんだと思います。 」
アート好きでも知られる女優・吉岡里帆が、本展で音声ガイドに初挑戦する。吉岡は、バスキアの内面的魅力や作品のエネルギッシュさが伝わるようなガイドにしたいと意気込みを語っている。
【詳細】
「バスキア展 メイド・イン・ジャパン」
会期:2019年9月21日(土)~11月17日(日)
会場:森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)
住所:住所:東京都港区六本木6-10-1