海外文化交流特別展「世界遺産 大シルクロード展」が、東京富士美術館にて、2023年9月16日(土)から12月10日(日)まで開催される。その後、福岡、宮城、愛媛、岡山、京都に巡回。
ユーラシア大陸を横断し東洋と西洋を結んだ大交易路として知られるシルクロード。地球の4分の1周にも及ぶ壮大な“旅路”を、自動車も汽車もない時代に草原や砂漠、雪山を越え、時には命を懸けて人や物が往来した。19世紀後半より研究が始まったシルクロードは、2014年にユネスコの世界遺産に認定されると、学術調査や研究がこれまでにない勢いで進められ、新たな発見が相次いでいる。
「世界遺産 大シルクロード展」は、世界遺産認定後、中国国外で初めて開催される大規模なシルクロードにまつわる展覧会だ。世界遺産に登録された中国国内の遺跡を紹介し、日本初公開の文物を含む関連資料約240点、金銀宝飾品、青銅器、ガラス、陶磁器、壁画、絵画、染織、経典、仏像などの国宝に相当する文化財である一級文物約45点と共に、シルクロード文化の精華を展観する。
展覧会は全3章で構成。第1章では、西方や北方の香り高い遺宝の数々を紹介する。シルクロード上のオアシス都市を往来し、中国からローマを繋ぐ東西交易だけでなく、文化や宗教の交流にも大きな役割を果たしたイラン系のソグド商人や、独特の文化を残した北の突厥(とっけつ)、南の吐蕃(とばん)らなど、「胡人」と呼ばれた騎馬遊牧民の活動にも光を当てる。
漢の武帝の時代に東西の交通路が開かれると、中国に居住する胡人が増え異国風の装いや美術、音楽が流行するように。第2章では、西方の文化が採り入れられ国際色豊かになった唐時代の名品を中心に、甘粛省、陝西省、河南省、山西省、河北省、浙江省、江西省の博物館の所蔵品を紹介する。
また第3章では、西暦1世紀頃にシルクロードを通り中国に伝わった仏教に焦点を当てる。トルファンと敦煌で発見された経典や、新疆、敦煌、さらに中原の各地で収蔵されている仏教美術の優品を目にすることができる。
海外文化交流特別展 日中平和友好条約約45周年「世界遺産 大シルクロード展」
会期:2023年9月16日(土)~12月10日(日)
会場:東京富士美術館 本館 企画展示室
住所:東京都八王子市谷野町492-1
開館時間:10:00~17:00(16:30受付終了)
休館日:月曜日※9月18日(月・祝)と10月9日(月・祝)は開館、9月19日(火)と10月10日(火)は休館
入場料:大人 1,500円(1,200円)、大高生 900円(800円)、中小生 500円(400円)、未就学児無料
※新館常設展示室も観覧可
※土曜日は中小生無料
※( )内は各種割引料金(20名以上の団体、65 歳以上、美術館公式LINE登録者ほか)
※障がい者および付添者1名は通常料金の半額(証明書を提示)
■巡回情報
・福岡アジア美術館
会期:2024年1月2日(火)~3月24日(日)
住所:福岡県福岡市博多区下川端町3-1 リバレインセンタービル7・8階
・東北歴史博物館
会期:2024年4月9日(火)~6月9日(日)
住所:宮城県多賀城市高崎1-22-1
・愛媛県美術館
会期:2024年6月22日(土)~9月1日(日)
住所:愛媛県松山市堀之内
・岡山県立美術館
会期:2024年9月16日(月・祝)~11月10日(日)
住所:岡山県岡山市北区天神町8-48
・京都文化博物館
会期:2024年11月23日(土・祝)~2025年2月2日(日)
住所:京都府京都市中京区三条高倉
【問い合わせ先】
東京富士美術館
TEL:042-691-4511