豊田市美術館では、「コレクション展 色、いろいろ」を、2022年6月7日(火)から9月4日(日)まで開催する。
「コレクション展 色、いろいろ」は、「色彩」という視点から、豊田市美術館のコレクション作品を紹介する展覧会だ。
色彩は芸術表現と不可分であった。西洋の伝統絵画においては、物は固有の色を持つとされ、空は青で、雲は白で描くという約束事も存在した。そうした色にまつわる固定観念を覆したのが、印象派に代表される近代の画家であり、かれらは固有色にとらわれず、自身の目で感じとった色を画面に描きだしたのだった。
その次の世代、ナビ派の画家モーリス・ドニは、絵画を「本質的に、ある秩序で集められた色彩によって覆われた平面である」と定義した。このように、絵画を成立させるのは色彩であると同時に、色自体を抽象的なものを見なし、その秩序と配置は芸術家によって決定されるという捉え方は、現代美術とも通底するものである。現代においては、色彩は現実の事物を再現することよりも、芸術家の思考や感情を表すという役割が重視されているといえる。
本展では、「モノクローム(単彩)」、「ポリクローム(多彩)」、「素材の色」、「B/W (白黒)」、「色で/を表現する」という5つのキーワードのもと、豊田市美術館のコレクションを展示。グスタフ・クリムトやオラファー・エリアソン、中西夏之、山口啓介など、時代や地域、ジャンルも異なる作品をあわせて展示することで、新たな角度から作品が持つ魅力に光をあててゆく。
「コレクション展 色、いろいろ」
会期:2022年6月7日(火)〜9月4日(日)
会場:豊田市美術館
住所:愛知県豊田市小坂本町8-5-1
休館日:月曜日(7月18日(月・祝)、8月15日(月)は開館)
開館時間:10:00〜17:30(入場は17:00まで)
観覧料:一般 300円(250円)、高校・大学生 200円(150円)、中学生以下 無料
※同時開催の企画展「交歓するモダン 機能と装飾のポリフォニー」の観覧券で観覧可
※( )内は20名以上の団体料金
※障がい者手帳の所持者および介添者1名、豊田市内在住または在学の高校生、豊田市内在住の75歳以上は無料(要証明)
※そのほかの観覧料の減免対象者・割引などについては、美術館ウェブサイトを確認、あるいは美術館へ問い合わせのこと
※会期、関連事業の内容、来館者の受入態勢などは変更となる場合あり(最新情報は美術館ウェブサイトにて確認のこと)
■主な出品作家
中西夏之、山口啓介、若林奮、オラファー・エリアソン、グスタフ・クリムト、ジュゼッペ・ぺノーネ
■同時開催
企画展「交歓するモダン 機能と装飾のポリフォニー」
会期:2022年6月7日(火)〜9月4日(日)
【問い合わせ先】
豊田市美術館
TEL:0565-34-6610