展覧会「平田晃久—人間の波打ちぎわ」が、東京の練馬区立美術館にて、2024年7月28日(日)から9月23日(月・振)まで開催される。
平田晃久(ひらた あきひさ)は、1971年生まれの建築家だ。「太田市美術館・図書館」や台湾の「Taipei Roofs」など、空間をさまざまに区切り、内外が絡まりあう建築を手がけるほか、近年は東急プラザ原宿「ハラカド」の外装・屋上デザインを担当。さらに、装いを新たに生まれ変わる「練馬区立美術館・貫井図書館」の設計にも携わっている。
「平田晃久—人間の波打ちぎわ」展は、平田の建築を紹介する展覧会。「太田市美術館・図書館」や「八代市民俗伝統芸能伝承館」など、20件以上におよぶ平田の建築を、スケッチ、模型、インスタレーションなどを通して紹介する。
平田が自身の建築を説明するために使う言葉が、「からまりしろ」だ。これは、明確に形作られる空間とは異なる「ふわふわとした隙間の錯綜」、すなわちあらゆる物のかたわらに生まれる領域にあたる。たとえるならば植物が互いに絡み合う状態に見出されるような、偶然によって思いもよらず織りなされる空間である。平田にとってこうした建築は、人間ばかりでなく、植物や動物、異なる文化などとの共有可能性を探る試みであるといえる。
このように、人間によって正確に作り上げられる建築空間ではなく、自然の偶然性に建築的な空間を見出すという考え方は、平田の建築の重要な要素となっている。そして、こうした「からまりしろ」の空間とは、人間や動植物の境界、すなわち「人間」の意識を広げてくれる「波打ち際」の領域に現れるものである。
本展では、この「波打ち際」という言葉を軸に、平田の建築を紹介。無数の人々の思い、過去と現在、今こことどこか遠くが互いに響きあう「波打ち際」を体感的に理解できる、インスタレーション的な展示空間を展開する。
展覧会「平田晃久—人間の波打ちぎわ」
会期:2024年7月28日(日)~9月23日(月・振)
会場:練馬区立美術館
住所:東京都練馬区貫井1-36-16
開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
休館日:月曜日(8月12日(月・振)、9月16日(月・祝)は開館)、8月13日(火)、9月17日(火)
観覧料:一般 1,000円、高校生・大学生・65~74歳 800円、中学生以下・75歳以上 無料
※各種割引制度あり
※一般以外の無料・割引対象者は、年齢などを確認できるものを要提示
※画像・写真の無断転載を禁ずる。
【問い合わせ先】
練馬区立美術館
TEL:03-3577-1821