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アッレクス・ダ・コルテの個展が金沢21世紀美術館で、現代の消費社会に氾濫する「イメージ」を問いかける

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特別展「Alex Da Corte Fresh Hell アレックス・ダ・コルテ 新鮮な地獄」が、金沢21世紀美術館にて、2023年4月29日(土・祝)から9月18日(月・祝)まで開催される。

アレックス・ダ・コルテ、アジアの美術館での初個展

アッレクス・ダ・コルテ 《開かれた窓》 2018年
© Alex Da Corte studio
アッレクス・ダ・コルテ 《開かれた窓》 2018年
© Alex Da Corte studio

アレックス・ダ・コルテは、1980年生まれのアメリカ人アーティストだ。人気アニメーションのキャラクターや美術史上の人物に自ら扮し、メディアを介して伝えられる「イメージ」について問いかける作品を手がけており、2019年にはヴェネチア・ビエンナーレに参加するなど、近年世界的に評価が高まっている。

アッレクス・ダ・コルテ 《ゴム製鉛筆の悪魔》 2018年
© Alex Da Corte studio
アッレクス・ダ・コルテ 《ゴム製鉛筆の悪魔》 2018年
© Alex Da Corte studio

ダ・コルテの作品は、テレビや映画、コミック、アニメーションを中心に、大衆文化や消費文化、美術史、デザインなど、さまざまな領域を着想源に、アメリカ特有のポップな色使いで制作されている点が特徴だ。アメリカ中産階級の多様な視覚文化をサンプリングしつつ、映像やインスタレーションなどへと昇華したその作品は、優美で濃密な世界を繰り広げる一方、現実における人間の不安や孤独をも喚起するものである。

映像インスタレーションなど11点を紹介

アッレクス・ダ・コルテ 《ROY G BIV (ロイ・ジー・ビヴ)》 2022年
© Alex Da Corte studio
アッレクス・ダ・コルテ 《ROY G BIV (ロイ・ジー・ビヴ)》 2022年
© Alex Da Corte studio

アジアの美術館では初となる個展「Alex Da Corte Fresh Hell アレックス・ダ・コルテ 新鮮な地獄」では、最近作を含む11点の映像インスタレーションなどを展示。たとえば《ROY G BIV》は、フィラデルフィア美術館にあるコンスタンティン・ブランクーシの部屋を模した場所を舞台に、マルセル・デュシャンに扮したダ・コルテが登場する映像作品だ。デュシャンが演じるローズ・セラヴィや、ブランクーシの彫刻《接吻》のクレイアニメを演じ分け、人間の存在、時間、恋人との愛と別れなどを、オムニバス映像で繰り広げてゆく。

アレックス・ダ・コルテ 《マウス・ミュージアム(ヴァン・ゴッホの耳)》 2022年
© Alex Da Corte studio
アレックス・ダ・コルテ 《マウス・ミュージアム(ヴァン・ゴッホの耳)》 2022年
© Alex Da Corte studio

一方、《マウス・ミュージアム(ヴァン・ゴッホの耳)》は、彫刻家クレス・オルデンバーグが自身の作品を展示するため、ミッキーマウスの形を模して制作した《マウス・ミュージアム》を踏まえたインスタレーション作品。ダ・コルテはフィンセント・ファン・ゴッホへのオマージュを捧げ、マウスの左耳を切り取った本作を制作している。本展ではこの作品のなかに、ダ・コルテが幼少時より収集してきたアニメーションの人形などを展示する。

メディアを通して伝えられる「イメージ」とは?

アッレクス・ダ・コルテ 《ゴム製鉛筆の悪魔》 2018年
© Alex Da Corte studio
アッレクス・ダ・コルテ 《ゴム製鉛筆の悪魔》 2018年
© Alex Da Corte studio

動画受信環境の発達にともない、多くの人びとがさまざまな動画にふれるなか、重点はイメージを共有することから、多様なコミュニティ内における記憶の形成へと移行しているといえる。しかし、動画環境のネットワークが拡大する反面、現実の社会ではコミュニケーションの断絶が加速化している。本展では、視覚情報が押し寄せる現代の消費社会における、人間の欲望や記憶、知覚の関係に光をあてつつ、氾濫するイメージがどこから来て、人びとに何をもたらすのかを問いかけてゆく。

展覧会概要

特別展「Alex Da Corte Fresh Hell アレックス・ダ・コルテ 新鮮な地獄」
会期:2023年4月29日(土・祝)〜9月18日(月・祝)
会場:金沢21世紀美術館 展示室7〜12・14
住所:石川県金沢市広坂1-2-1
開場時間:10:00〜18:00(金・土曜日は20:00まで)
※観覧券販売はいずれも閉場30分前まで
休場日:月曜日(7月17日(月・祝)、9月18日(月・祝)は開場)、5月14日(日)、7月18日(火)
観覧料:一般 1,200円(1,000円)、大学生 800円(600円)、小学・中学・高校生 400円(300円)、65歳以上 1,000円
※( )内は20名以上の団体料金およびウェブチケット料金
※日時指定ウェブチケットは、4月1日(土)10:00より、美術館ウェブサイトにて販売
※入場当日にかぎり、「コレクション展1 それは知っている:形が精神になるとき」にも入場可

【問い合わせ先】
金沢21世紀美術館
TEL:076-220-2800

Photos(10枚)

アッレクス・ダ・コルテの個展が金沢21世紀美術館で、現代の消費社会に氾濫する「イメージ」を問いかける|写真1 アッレクス・ダ・コルテの個展が金沢21世紀美術館で、現代の消費社会に氾濫する「イメージ」を問いかける|写真2 アッレクス・ダ・コルテの個展が金沢21世紀美術館で、現代の消費社会に氾濫する「イメージ」を問いかける|写真3 アッレクス・ダ・コルテの個展が金沢21世紀美術館で、現代の消費社会に氾濫する「イメージ」を問いかける|写真4 アッレクス・ダ・コルテの個展が金沢21世紀美術館で、現代の消費社会に氾濫する「イメージ」を問いかける|写真5 アッレクス・ダ・コルテの個展が金沢21世紀美術館で、現代の消費社会に氾濫する「イメージ」を問いかける|写真6 アッレクス・ダ・コルテの個展が金沢21世紀美術館で、現代の消費社会に氾濫する「イメージ」を問いかける|写真7 アッレクス・ダ・コルテの個展が金沢21世紀美術館で、現代の消費社会に氾濫する「イメージ」を問いかける|写真8 アッレクス・ダ・コルテの個展が金沢21世紀美術館で、現代の消費社会に氾濫する「イメージ」を問いかける|写真9 アッレクス・ダ・コルテの個展が金沢21世紀美術館で、現代の消費社会に氾濫する「イメージ」を問いかける|写真10

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