東京富士美術館では、館蔵品展「旅路の風景─北斎、広重、吉田博、川瀬巴水─」を、2022年6月5日(日)まで開催する。
「旅路の風景─北斎、広重、吉田博、川瀬巴水─」は、東京富士美術館が所蔵する日本の木版画から、風景を描いた作品に着目して紹介する展覧会だ。「江戸の風景」と「近代の風景」の2章構成により、それぞれ葛飾北斎と歌川広重、吉田博と川瀬巴水ら4人の作品を展示する。
第1章「江戸の風景」では、江戸時代を代表する浮世絵師、葛飾北斎の「冨嶽三十六景」全46図と歌川広重の「東海道五拾三次」全55図を一挙公開。富士山を望む各地の風景を描いた「冨嶽三十六景」と、 江戸から京都までの東海道の宿場町の景色を描きだした「東海道五拾三次」という浮世絵風景画を代表するシリーズを通して、江戸時代の旅路の風景や自然と共生する人びとの営みに光をあてる。
第2章「近代の風景」では、明治から昭和にかけて活躍した吉田博と川瀬巴水の作品を紹介。洋画家として出発した吉田博は、伝統的な浮世絵版画の再興を目指した「新版画」の版元・渡邊庄三郎との出会いを経て、西洋の写実的な表現と日本の伝統的な木版技術を組み合わせた木版画を自ら手がけた。
一方で川瀬巴水は、鏑木清方に師事して日本画を学ぶも版画家に転向、渡邊庄三郎のもとで日本各地の風景を詩情豊かに描いた風景木版画を制作し続けた。会場では、時間や天候の移ろいを捉えた吉田博の《帆船 朝》や川瀬巴水の代表作《馬込の月》など、木版画に新しい息吹を吹き込んだ2人の画家による作品を目にすることができる。
館蔵品展「旅路の風景─北斎、広重、吉田博、川瀬巴水─」
会期:2022年4月2日(土)〜6月5日(日)
会場:東京富士美術館 企画展示室
住所:東京都八王子市谷野町492-1
開館時間:10:00〜17:00(16:30受付終了)
休館日:月曜日(祝日の場合は開館、翌日休館)
入場料金:大人 1,000円(800円)、大高生 600円(500円)、中小生 300円(200円)、未就学児 無料
※新館常設展示室も観覧可
※土曜日は中小生無料
※( )内は各種割引料金(20名以上の団体、65 歳以上、美術館公式LINE登録者ほか)
※障がい者および付添者1名は通常料金の半額(証明書を提示)
【問い合わせ先】
東京富士美術館
TEL:042-691-4511