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特集展「けずる絵、ひっかく絵」平塚市美術館で - “けずる、ひっかく”手法による洋画や日本画を展示

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特集展「けずる絵、ひっかく絵」が、神奈川の平塚市美術館にて、2022年4月9日(土)から6月5日(日)まで開催される。

「けずる、ひっかく」手法による絵画作品を紹介

井上三綱《駆けだした牛》1956年 平塚市美術館蔵
井上三綱《駆けだした牛》1956年 平塚市美術館蔵

「絵を描く」ことには、線を引き、絵具を塗るという行為が結び付けられやすい。しかし、先史時代の洞窟壁画では、壁に動物や人間の形を刻み込んでいるように、絵画の歴史において表現の技法は画一的なものではない。

内田あぐり《吊された男 #01K》2001年 平塚市美術館蔵
内田あぐり《吊された男 #01K》2001年 平塚市美術館蔵

特集展「けずる絵、ひっかく絵」では、絵具や支持体を削り、あるいは引っかいた痕跡を画面に残した作品を手がける作家に着目。平塚市美術館の所蔵品のなかから、井上三綱、鳥海青児、内田あぐり、岡村桂三郎の作品約40点を展示するとともに、藤沢市在住の日本画家・山内若菜の作品も紹介する。

鳥海青児《壁の修理》1959年 平塚市美術館蔵
鳥海青児《壁の修理》1959年 平塚市美術館蔵

戦前から洋画家として活動した井上と鳥海は、欧米と日本の対比や国際的な美術潮流のなかで、日本の作家としての特性を打ち出すことを試みた。一方、戦後生まれの内田は人間存在の本質に迫ることに、岡村は人間と自然の関係性に、そして山内は傷ついた動物と自身の心を重ね合わせることに着目してきた。

岡村桂三郎《百眼の魚 18-1》2018年 平塚市美術館寄託
岡村桂三郎《百眼の魚 18-1》2018年 平塚市美術館寄託

本展では、それぞれの作家が自らの問題意識に基づいて「けずる」「ひっかく」という手法を用い、それらを自己の表現様式として結実させた作品を目にすることができる。

展覧会概要

特集展「けずる絵、ひっかく絵」
会期:2022年4月9日(土)~6月12日(日)
会場:平塚市美術館
住所:神奈川県平塚市西八幡1-3-3
開館時間:9:30〜17:00(入場は16:30まで)
休館日:月曜日
観覧料:一般 200円、高大生 100円
※中学生以下、毎週土曜日の高校生は無料
※各種障がい者手帳の所持者と付添者1名は無料
※65歳以上の平塚市民は無料、市外在住者は3割引

■同時開催
・企画展「市制90周年記念 リアル(写実)のゆくえ 現代の作家たち 生きること、写すこと
会期:2022年4月9日(土)~6月5日(日)

【問い合わせ先】
平塚市美術館
TEL:0463-35-2111

Photos(5枚)

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