展覧会「美人のすべて」が、当初の予定より会期を短縮し、2020年3月1日(日)まで、京都の福田美術館にて開催。
「美人のすべて」は、2019年10月に開館した福田美術館での第2弾となる展覧会。上村松園を中心に、東西で活躍した画家による美人画が集結する。
「美人画」とは、容姿や装い、あるいは感情の動き、内面から醸し出される美しさなど、様々な観点から女性の魅力を描いた絵画。明治時代以降、日本画の重要なジャンルとなり、多くの画家による作品が残されている。
京都を代表する日本画家・上村松園は、女性が画家を職業として生きることが困難だった時代に、独自の美人画で道を切り開いた。その功績により、女性初の文化勲章を受章。「姉妹之図」や「美人観月」など、理想的な「美」を追求し、柔らかな筆致で描いた作品の数々を残している。
展示される松園作品の中でも特に注目したいのは、「美人のすべて」で初公開される「雪女」の貴重な原画。雪が吹き荒れる黒い背景に、浮かび上がるシルエット、濃淡で表現された顔、左手で持つ太刀など、可能な限り線や色を抑えることで恨みの念を表現した、上村松園の異色の作品となっている。
その他、鏑木清方や伊東深水など、東西で活躍した画家による美人画も展示される。木島櫻谷による「婦女図屏風」は、長らく所在が確認されていなかった大作。動物画に定評のある木嶋櫻谷が描いた珍しい美人画だ。
尚、展覧会会期短縮に伴い、福田美術館は展示作品の一部を動画で公開した。
【詳細】
美人のすべて
会期:2020年1月29日(水)~2020年3月1日(日)
※当初は3月8日(日)まで開催予定だったが会期を短縮。
開館時間:10:00〜17:00(最終入館 16:30)
休館日:火曜(祝日の場合は翌日)
会場:福田美術館
住所:京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16
入館料:一般・大学生 1,300(1,200)円、高校生 700(600)円、小中学生 400(300)円、障がい者と介添人1名まで 各700(600)円
※( )内は20名以上の団体料金 ※幼児無料