企画展「英国キュー王立植物園 おいしいボタニカル・アート 食を彩る植物のものがたり」が、茨城県近代美術館にて、2024年2月23日(金・祝)から4月14日(日)まで開催される。東京のSOMPO美術館などでも開催された巡回展だ。
ボタニカル・アートとは、花や薬草といった植物を緻密に描いた植物画だ。カメラが存在しない時代、薬草学や植物学の科学的研究のため、植物を視覚的に記録するツールとして発展したボタニカル・アートには、まず科学的な正確さが求められた。その一方、「絵」としての高い芸術性を持つものも少なくない。
ボタニカル・アートには、花ばかりでなく、食用の植物を描いた作品も存在している。企画展「英国キュー王立植物園 おいしいボタニカル・アート 食を彩る植物のものがたり」では、そうした食用の植物を描いたボタニカル・アートを紹介。イギリス王室ゆかりの庭園であるとともに、植物学の分野で世界屈指の研究機関である英国キュー王立植物園の協力のもと、野菜や果物、茶、コーヒー、ハーブ、スパイスなどを描いた作品を公開する。
本展では、イギリスの食の歴史や文化にも光をあてつつ、食にまつわるボタニカル・アートを展示。紅茶が国民的飲料になる以前にイギリスで人気を集めたコーヒー、紅茶大国イギリスの誕生とアフタヌーンティーの文化、イギリスとワインの関係など、食に関わる植物の物語にふれることができる。
また、ティー・セッティングや食器類の展示も。中産階級が台頭し、女性を中心に家庭で茶を飲む習慣が広まった時期のティー・セッティングに加えて、器やグラスなど、それぞれのテーブルウェアの個性を活かしたテーブル・セッティングを目にすることができる。
企画展「英国キュー王立植物園 おいしいボタニカル・アート 食を彩る植物のものがたり」
会期:2024年2月23日(金・祝)〜4月14日(日)
会場:茨城県近代美術館
開館時間: 9:30〜17:00(入場は16:30まで)
休館日:3月18日(月)・25日(月)、4月1日(月)・8日(月)
観覧料:一般 1,210円(1,100円)、満70歳以上 600円(550円)、高校・大学生 1,000円(870円)、小・中学生 490円(370円)
※( )内は20名以上の団体料金
※春休み期間を除く土曜日は高校生以下無料
※障害者手帳、指定難病特定医療費受給者証などの持参者は無料
※3月16日(土)は満70歳以上無料
【問い合わせ先】
茨城県近代美術館
TEL:029-243-5111