企画展「土方久功と柚木沙弥郎 熱き体験と創作の愉しみ」が、東京の世田谷美術館にて、2023年9月9日(土)から11月5日(日)まで開催される。

土方久功と柚木沙弥郎、それぞれの作品を紹介

企画展「土方久功と柚木沙弥郎 熱き体験と創作の愉しみ」は、立体や平面、絵本など、さまざまな仕事を手がけてきたふたりの作家、土方久功(ひじかた ひさかつ)と柚木沙弥郎(ゆのき さみろう)を紹介する展覧会だ。

1900年東京に生まれた土方久功は、1929〜42年にかけて、当時日本の委任統治領であったパラオ諸島や、カロリン諸島中部のサタワル島で過ごしている。現地の人びとと生活をしつつ制作をする一方、周辺の島じまをめぐり、民族誌学的調査も精力的に行った。帰国後には、ミクロネシアの人物や風景をテーマに木彫レリーフやブロンズ彫刻、水彩画の制作を続けるほか、民族誌学的調査の成果を著書として発表している。

本展では、ブロンズ彫刻や《マスク》に加えて、ミクロネシアの自然や人びとをモチーフに制作された木彫レリーフを紹介。また、福音館書店が刊行する雑誌『母の友』のために描いた挿絵原画も目にすることができる。

一方、1922年東京に生まれた柚木沙弥郎は、柳宗悦によって提唱された「民藝」の思想や、芹沢銈介の型染カレンダーに触発されて、染色の道を志すことに。以後、鮮やかな色彩と大胆な構図の型染による作品を制作するばかりでなく、立体作品や絵本なども手がけてきた。

世田谷美術館が所蔵する柚木の作品は、工芸家としての仕事から、より自由な創作を意識するようになった1982年以降のものだ。会場では、《コンストラクション》など、シンプルで力強い造形を特徴とする染色作品を展示。さらに、絵本の仕事とともに、自ら携わった絵本のいち場面を指人形にした《町の人々》も紹介する。

展覧会概要

企画展「土方久功と柚木沙弥郎 熱き体験と創作の愉しみ」
会期：2023年9月9日(土)〜11月5日(日)
会場：世田谷美術館
住所：東京都世田谷区砧公園1-2
開館時間：10:00〜18:00(入場は17:30まで)
休館日：月曜日(9月18日(月・祝)、10月9日(月・祝)は開館)、9月19日(火)、10月10日(火)
観覧料：一般 500円(400円)、65歳以上 400円(300円)、高校・大学生 400円(300円)、小・中学生 300円(200円)
※( )内は20名以上の団体料金(事前に電話にて問い合わせのこと)
※日時指定券は、8月15日(火)12:00より発売
※障害者は300円(小〜大学生の障害者は無料)、介助者(当該障害者1名につき1名)は無料(予約不要)

【問い合わせ先】
TEL：050-5541-8600(ハローダイヤル)