1791年、スイスにて創業。
ジラール ペルゴは、スイスの高級時計ブランド。ジラール ペルゴは長い歴史の中で一度も時計製造を止めることなく自社で一貫生産を行う数少ないマニュファクチュールとして有名。
「ヴィンティージ1945」「ジラール ペルゴ1966」などが人気のモデルで、過去のコレクションを復刻したクラシカルな雰囲気のモデルを発表している。その他では、株式市場の立会時間がわかるクロノグラフでモダンでスポーツテイストな雰囲気の「ワールドタイマー」なども人気となっている。
ジラール ペルゴの歴史の起源は、1791年、スイスのジュネーブにてジャン・フランソワ・ボットが時計工房を創業したところにある。ボットは19歳という若さで時計作りをスタートした。創業後、彼の名前を広く知らしめたのは、非常に薄いタイプの懐中時計で、イギリスのビクトリア女王も顧客につけた。一方、1856年、コンスタン・ジラールが時計の工房をスイスのラ・ショー・ド・フォンにて創業。19世紀後半、トゥールビヨンなどの複雑時計を発表し、高い技術力を示す。
1906年にジラールの工房がジャン・フランソワ・ボットの工房を吸収するかたちで、現在のジラール ペルゴの基盤を作る。ジラール ペルゴの名前は、コンスタン・ジラールとその妻、マリー・ペルゴから由来している。
なお、マリー・ペルゴの弟は幕末に日本に来て、スイスの時計技術を日本に普及させた。幕末の日本でジラール ペルゴが紹介されたこともあり、日本にゆかりのあるブランドとい言われている。
腕時計の誕生について、ドイツの海軍将校の以来からジラール ペルゴが懐中時計を身に着けられるようにしたことが起源という話もある。しかし、腕時計の誕生については様々な説があり、定かではない。
70年代、スイスで最初にクォーツ式時計の生産を行う。その際、ジラール ペルゴが決定した周波数32,687ヘルスがクォーツの世界規格として用いられている。
92年、レーシングドライバー出身で、現在、ACIイタリア自動車連盟の会長でもあるルイジ・マカルーソが社長に就任。彼は手腕を発揮し、93年、フェラーリと提携してスプリットセコンド・クロノグラフを製作。その後もフェラーリと提携したモデルを発表している。94年にはジラール ペルゴの運営をするソーウインドグループは、伝説的な時計メーカー、ジャンリシャールを復活させる。
2007年、ブシュロンと提携し、高度な機械式ムーブメントを搭載したコレクションを発表。その他、過去、フェラーリと提携して時計を発表していたこともある。
2008年、PPR(現ケリング社)がソーウインドグループに資本参加(提携)。これにより傘下にあるグッチ、バレンシアガなどとのコラボレーションや時計技術の提供、ジラール ペルゴの生産、販売チャネルの強化が期待される。