1982年、スイスにて開発がスタート。83年に「スウォッチ」として発表される。
ニコラス・ハイエック(Nicolas Hayek)が創業。1983年、スイスにて腕時計の「スウォッチ(Swatch)」を発表。
世界最大の時計工場(マニュファクチュア)を持つ。現在は、スウォッチグループとして、数々のブランドを傘下に抱え、時計及びジュエリーの製造や販売を手がける。
60年代から70年代後半、セイコーに代表される日本製のクォーツ式時計が世界の市場を席巻。スイスの時計産業(機械式時計)は、世界市場でのシェアを落とした。主にはアナログ式の時計からデジタル式の時計へとシフトしていた。この状況を打開するために登場したのがスウォッチ。
スウォッチは、デザインがとてもユニークでアート性が高く、それに加え、クオリティ、価格がリースナブルな点で人気を集めた。もともとスイスが持つ時計製造の技術に、デザイン面も含め優れたマーケティングの要素を融合させたことが成功のポイントとなった。スウォッチのヒットもあり、結果的に、スイスの時計産業は世界シェアをを取り戻した。
このような背景からスウォッチは「Swiss Watch」の略と考えられることが多いが、意味に込めたのは「Second Watch」であり、カジュアルで手軽なアクセサリーとしての要素などを始めとする、「新しいコンセプト」を持つ「新しい時計」という意味が込められている。
スウォッチはコンセプトの通り、手軽に購入でき、デザイン的な要素も高かったため、ファッションの中にいち早く溶け込んだ。キース・ヘリングなどアーティストとのコラボレーションも積極的に行った。スウォッチの収集家や、2つのスウォッチを同時にはめるスタイルなども登場した。
2007年、ニコラスG.ハイエックセンターを銀座にオープン。ここにはグループの展開するブランドのブティック、カスタマーサービスセンター、オフィス・本社機能、イベントホールなどを置いている。
スウォッチはグループとしても成長し、グループ全体の売上は2007年度で約59億4100万スイスフラン(約6000億円)を計上した。数多くのブランドを傘下に抱え、スウォッチの他、ブレゲ、オメガ、グラスヒュッテ オリジナル、ジャケ・ドロー、レオン アト、ティソ、ロンジン、ブランパン、ラドー、ユニオン・グラスヒュッテ、ミドー、ハミルトン、フリック・フラックなどがグループに含まれている。その他、バルマン、ckカルバン クライン・ウォッチなどファッションブランドの時計も展開している。