グッチ(GUCCI)の2023年リゾートコレクション「グッチ コスモゴニエ(GUCCI COSMOGONIE)」が発表された。
今シーズンのグッチは、“コスモゴニエ”=宇宙進化論と題してコレクションを展開。銀河系を連想させるミステリアスなシースルードレスや、星座モチーフのファーコートがランウェイを席巻した。「できることならいつでも服に輝きを与えたい」と語るアレッサンドロ・ミケーレの言葉が示す通り、煌めくディテールを施したピースは、デニムジャケットやボディスーツ、ロングマントなど枚挙にいとまがない。
アレッサンドロ・ミケーレの折衷主義はもちろん健在で、コレクション全体には、SF映画のように近未来的なムードと、クラシカルな要素を掛け合わせたレトロフューチャーリスティックな香りが漂っている。
クラシックなムードを支えているのは、アディダス(adidas)とのコラボレーションで話題を集めた「エクスクィジット グッチ(Exquisite Gucci)」から継続するサルトリアルスーツであろう。誇張したピークドラペルのスーツや、ストーンを敷き詰めたビッグショルダーのジャケットなど、テーラードの技術を駆使したピースにエレガンスが宿る。
存在感あふれるジュエリーは、ロマンティックなムードを加速。ヨーロッパ貴族の“グランドツアー(ヨーロッパ大陸巡回遊旅行)”からイマジネーションを膨らませた新作ハイジュエリーや、思想家ハンナ・アーレントとヴァルター・ベンヤミンの関係性から着想を得たボリューミーなパールネックレスがその好例だ。グッチのヴィンテージバッグをモチーフにした新作クラッチバッグや、エリザベス朝時代のラッフルも目を引いた。
なお、「グッチ コスモゴニエ」は、イタリアの古城カステル デル モンテにて発表された。
Photo:Alfredo Albertone