展覧会「奇想のモード 装うことへの狂気、またはシュルレアリスム」が、東京都庭園美術館にて2022年1月15日(土)から4月10日(日)まで開催される。
「奇想のモード 装うことへの狂気、またはシュルレアリスム」は、現代の人びとから見た“奇想”をテーマに、シュルレアリスムの感性に相通じるモードのアイディアや美の表現に迫る展覧会。16世紀のモードを示す歴史的なファッションプレートから、現代アートに至るまで、幅広い作品が集結する。
超現実主義を意味するシュルレアリスムは、“無意識”の表現を追求する20世紀最大の芸術運動。斬新な表現の数々を生み出したシュルレアリスムは芸術の枠を超え、人々の意識の深層にまで影響を与えた。
モード界もその例外ではなく、革新的な意匠を生み出し、時代を先駆けようとする優れたクリエーターたちの表現はシュルレアリスムの理念と重なる部分がある。デザイナーたちがモードにシュルレアリスムからの影響を反映させる一方で、シュルレアリストたちは帽子や靴、手袋といったファッションアイテムを着想源にして、絵画や写真、オブジェといった作品を制作するなど、モードとシュルレアリスムは相互に影響し合ってきた。
中でも、サルバドール・ダリなどシュルレアリストたちと親交のあったエルザ・スキャパレッリは、シュルレアリスムの文脈で生み出された特異な感覚を、モードの世界に積極的に取り込んだデザイナーだ。会場には、馬車で天空を翔けるギリシア神話の神・アポロンをきらびやかな刺繍で表現したエルザ・スキャパレッリ《イヴニング・ケープ》などを目にすることができる。
また、エルザ・スキャパレッリの他にも、トロンプルイユ=だまし絵的なイラストを取り入れた衣裳や、内側と外側の意識を反転させたデザイン等、シュルレアリスムを契機として出現したユニークなファッションが生み出されている。会場では、マルタン・マルジェラが手がけた、額縁を首にかけてまとう《ネックレス》や、目のアートワークを大胆にあしらったハリー・ゴードンの《ポスター・ドレス》なども登場する。
【詳細】
展覧会「奇想のモード 装うことへの狂気、またはシュルレアリスム」
会期:2022年1月15日(土)~4月10日(日)
会場:東京都庭園美術館(本館+新館)
住所:東京都港区白金台5-21-9
休館日:毎週月曜日 ※ただし3月21日は開館、3月22日(火)は休館
開館時間:10:00~18:00(入館は閉館の30分前まで)
観覧料:一般 1,400円(1,120円)、大学生(専修・各種専門学校含む) 1,120円(890円)、中学生・高校生 700円(560円)、65歳以上 700円(560円)
※( )内は20名以上の団体料金
※小学生以下および都内在住在学の中学生は無料
※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳持参者とその介護者2名は無料(手帳の提示が必要)
※教育活動として教師が引率する都内の小・中・高校生および教師は無料(事前申請が必要)
※シルバーデーおよび家族ふれあいの日の割引は、当面の間休止
※オンラインによる日時指定予約制
【問い合わせ先】
ハローダイヤル TEL:050-5541-8600