展覧会「メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年」が、2021年11月13日(土)から2022年1月16日(日)まで大阪市立美術館にて、2022年2月9日(水)から5月30日(月)まで東京の国立新美術館にて開催される。
ニューヨークのメトロポリタン美術館は、先史時代から現代まで、5000年以上にわたる世界各地の文化遺産を包括的に所蔵している。展覧会「メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年」では、その西洋絵画コレクションから厳選した珠玉の名画を通して、初期ルネサンスからポスト印象派まで、西洋絵画史の500年をたどる。
本展では、約2,500点にのぼるヨーロッパ絵画の所蔵品から、65点の作品を展示。うち46点は日本初公開となる。ルネサンスから絶対主義・啓蒙主義の時代、そして近代まで、時代順に3章構成で紹介する。
第1章では、イタリアと北方のルネサンス絵画を紹介。中世美術の神性・平面性とルネサンス美術の現実性・空間性が融合したフラ・アンジェリコの《キリスト磔刑》、キリストの人間的な苦しみを描いたラファエロ・サンツィオ《ゲッセマネの祈り》、独特の官能性と細部の緻密な描写が特徴的なルカス・クラーナハ(父)《パリスの審判》など、ルネサンスを代表する画家の作品を目にすることができる。
第2章では、絶対君主体制がヨーロッパ各国で強化された17世紀から、啓蒙思想が隆盛した18世紀にかけての美術を展覧。風俗画を中心に描いたヨハネス・フェルメールとしては異例な寓意画である《信仰の寓意》をはじめ、ドラマティックなバロック美術を代表するカラヴァッジョの《音楽家たち》、フランスの古典主義の礎を築いたニコラ・プッサンの《足の不自由な男を癒す聖ペテロと聖ヨハネ》、そして優美なロココ美術を最盛期に導いたフランソワ・ブーシェの《ヴィーナスの化粧》などを展示する。
第3章では、19世紀ヨーロッパにおける市民社会の発展を背景に生まれた、ロマン主義や写実主義、印象派、ポスト印象派を中心に紹介。ヴェネツィアの大運河を流麗な色彩でみずみずしく描いた《ヴェネツィア、サンタ・マリア・デッラ・ サルーテ聖堂の前廊から望む》やオーギュスト・ルノワール《ヒナギクを持つ少女》ばかりでなく、抽象的な画面に近づいたクロード・モネの《睡蓮》、堅固な形態で対象を捉えたポール・セザンヌ《リンゴと洋ナシのある静物》など、20世紀初頭の前衛美術につながる表現にもふれることができる。
展覧会「メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年」
■大阪展
会期:2021年11月13日(土)〜2022年1月16日(日)
会場:大阪市立美術館
住所:大阪市天王寺区茶臼山町1-82
開館時間:9:30〜17:00
※入館は閉館30分前まで
休館日:月曜日(1月10日(月・祝)は開館)、年末年始(2021年12月30日(木)〜2022年1月3日(月))
問い合わせ先 TEL:06-4301-7285 (大阪市総合コールセンターなにわコール)
■東京展
会期:2022年2月9日(水)〜5月30日(月)
会場:国立新美術館 企画展示室 1E
住所:東京都港区六本木7-22-2
開館時間:10:00-18:00(金・土曜日は20:00まで)
※入館は閉館30分前まで
休館日:火曜日(5月3日(火・祝)は開館)
問い合わせ先 TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル)
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