生誕160年記念「グランマ・モーゼス展─素敵な100年人生」が、静岡市美術館にて、2021年11月7日(日)まで開催される。その後、世田谷美術館、東広島市立美術館に巡回する。
“モーゼスおばあさん(グランマ・モーゼス)”の愛称で親しまれるアメリカの国民的画家、アンナ・メアリー・ロバートソン・モーゼス。無名の農婦から、70代で本格的に絵を描き始めたグランマ・モーゼスは、自然や農村の暮らしを素朴な作風で描き、大恐慌や第二次世界大戦で疲弊していた当時のアメリカ人から高い人気を集めた。
生誕160年記念「グランマ・モーゼス展─素敵な100年人生」は、国内で開催される16年ぶりの回顧展。4章より構成される会場では、最初期の作品から100歳で描いた絶筆までの作品や、愛用品、関連資料など約130点を通して、身近な出来事や自然への温かなまなざしを感じられるグランマ・モーゼスの世界を紹介する。
モーゼスは、生涯を通じて暮らしたニューヨーク州とヴァーモント州にまたがる田園風景を描き続けた。第1章では、《窓ごしに見たフージック谷》などのモーゼスとゆかりのある場所を描いた作品や、《海辺のコテージ》といった絵画を始める前から得意としていた刺繍絵などを通して、グランマ・モーゼスの人物像を紹介する。
第2章では、モーゼスが描く家族や村の人びととの日常にフォーカス。《村の結婚式》や《農場の引越し》などの作品からは、当時の人びとの生活に欠かせない活動であるとともに、共同体の仲間意識も育んだ生活の営みの様子を窺うことができそうだ。
村の人びとは、季節の微妙な変化に目を向け、季節ごとに特別な行事を行ってきた。第3章では、そうした季節ごとのお祝いがテーマ。楓の樹液からメープル・シロップや砂糖を作る、2月の《シュガリング・オフ》、そして晩夏から初秋にかけて行われる《アップル・バター作り》などを展示する。
グランマ・モーゼスの作品でもっとも重要なテーマとは、“自然の変わらぬ美しさ”だ。第4章では、《美しき世界》や《雷雨》など、時に穏やかで、時に過酷な自然を捉えた作品の数々を紹介。また、100歳で描いた絶筆《虹》も展示する。
生誕160年記念「グランマ・モーゼス展─素敵な100年人生」
会期:2021年9月14日(火)〜11月7日(日)
住所:静岡県静岡市葵区紺屋町17-1 葵タワー 3階
開館時間:10:00~19:00 ※入場は閉館の30分前まで
休館日:毎週月曜日(ただし9月20日(月・祝)は開館)、9月21日(火)
観覧料:一般 1,300(1,100)円、大高生・70歳以上 900(700)円、中学生以下無料
※( )内は20名以上の団体・前売料金。
※障がい者手帳など持参者、および介助者原則1名は無料。
前売券販売場所:静岡市美術館、ローソンチケット、セブンチケット、チケットぴあ、谷島屋(パルシェ店、マークイズ静岡店、流通通り店)、MARUZEN & ジュンク堂書店新静岡店、大丸松坂屋静岡店友の会、SBS学苑
※前売券は8月6日(金)~9月13日(月)まで販売。
問い合わせ先TEL:054-273-1515(静岡市美術館 代表)
■巡回情報
・世田谷美術館
会期:2021年11月20日(土)〜2022年2月27日(日)
住所:東京都世田谷区砧公園1-2
・東広島市立美術館
開催時期:2022年4月12日(火)〜5月22日(日)
住所:広島県東広島市西条栄町9-1
■会期終了
・あべのハルカス美術館
会期:2021年4月17日(土)~6月27日(日)
住所:大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス 16階
・名古屋市美術館
会期:2021年7月10日(土)〜9月5日(日)
住所:愛知県名古屋市中区栄2丁目17-25 芸術と科学の杜・白川公園内