アミ アレクサンドル マテュッシ(ami alexandre mattiussi)は、2021年春夏ウィメンズ&メンズコレクションをセーヌ川のほとり、Quai Henri IVにて発表した。
フランス・パリを象徴するセーヌ川の岸壁でショーを行ったアミ アレクサンドル マテュッシ。街の中心部に位置するパブリックスなペースでショーを行うことで、パリの通行人や近隣に住む人、観光客など多くの人が、ショーを眺めて楽しむことができた。そこにはクリエイティブ ディレクターであるアレクサンドル・マテュッシの“コミュニティ”に対するオマージュが反映されている。
パリの美しさとエナジーにスポットライトを当てた今季は、夏のパリならではのリラックスしたムードがクリエーションに落とし込まれている。アミ アレクサンドル マテュッシのエフォートレスなエレガントスタイルに、フレッシュな活気をプラスした。
夜のセーヌ川の風景にも映える、明るいカラーパレットが象徴的だ。淡いライラックのシャツやショートパンツ、パープルのギンガムチェック地で仕立てたコートやシャツなどは、落ち着きを携えつつも、思わず目を留めてしまうような華やかな存在感を放つ。ギンガムチェックのコートには、よりチェックの目が細かいシャツ、ショートパンツをコーディネートすることで、視覚的に奥行きのあるスタイリングを提示した。
また、コーデュロイのコートは、その柔らかな質感でホワイトのクリーンさを際立たせる。一方で、かっちりとしたロングジャケットやテーラードジャケットのセットアップには清涼感のあるミントグリーンを採用し、軽快な雰囲気に仕上げた。
曲線を描くかのごとく流れるようなシルエットが、コンフォートなムードと優雅さの両方をコレクションにもたらしている。襟にフリルを配し布地の分量をたっぷりとって仕立てたドレスは、ボリューム感のあるフォルムながら、しなやかな生地の質感によって躍動感あふれる佇まいに。風を受け、歩を進めるごとに揺れ動き、そこはかとなく気品を漂わせる。
また、フレアスカートや、カジュアルなメンズのハーフパンツなども同様に、分量感がありつつ動きのあるパターンメイキングで生き生きとした表情に仕上げている。
コンパクトなジャケットと、股上の深いパンツを組み合わせたスマートなコーディネートも散見された。丈を短めに仕立てたブラウンのレザージャケットには、ブーツカットのパンツを組み合わせてシャープなシルエットに緩急を加える。ウィメンズのベージュのセットアップには、ブラトップを組み合わせることでトップスのコンパクトさをさらに際立たせ、縦長のシルエットを強調している。