ダイリク(DAIRIKU)は、2025年春夏コレクションを発表。
宇宙の旅を意味する「A Space Odyssey」をテーマに、SF映画の衣装を思わせる要素を散りばめた2025年春夏シーズン。デザイナーの岡本大陸が考える「もし自分がSF映画を撮るのなら」が詰め込まれている。
1997年のSF サスペンス映画 『ガタカ』を中心に、『2001年宇宙の旅』や『月に囚われた男』、『ブレードランナー』、『エイリアン』といった映画作品からインスピレーションを得て、宇宙飛行士が船外で着る宇宙服や、宇宙船の整備工が着用する作業服をデザインに落とし込んだ。
レザージャケットには大きなフラップ付きのポケットを複数あしらい、襟や腰にはしっかりとフィットさせるためのベルトを配してユニフォームライクに。さらに、テーラードジャケットの袖やブルゾンの胸元にはエンブレムを装飾し、オープンカラーシャツの胸元にはネームホルダーをレイアウトするなど、随所に作業着や制服の要素を取り入れ、遊び心を効かせている。顔料を吹き付けたブルゾンやカーゴパンツ、洗いをかけ、あえて褪せた色味に仕上げたブルーのワークパンツも目を引いた。
散見されたのは、フューチャリスティックなムードを漂わせる艶やかなウェアだ。ラミネートのジャケットやコート、オールインワンをはじめ、スパンコール刺繍を全面に施したアロハシャツや光沢を備えたレザージャケット、宇宙の絵柄を大胆にあしらったラメニットなどが揃う。
シアーなPVCジャケットには、古着のデニムジャケットのグラフィックを転写。PVCとは全く質感の異なるデニム生地の風合いが、淡く浮き上がるように見え、どこか神秘的な佇まいに仕上げている。
2枚の服を重ね着しているかのように見えるドッキングデザインも今季の大きな特徴だ。たとえば、アイキャッチなオレンジやピンクのナイロンブルゾンは、襟を連続させたパターンによってベストとドッキング。裏表を反転させ、ベストを上に重ねて着ることもできる。
また、サイドのレースアップやワッペンで無骨に仕上げたブルゾンは、色鮮やかなアロハシャツとドッキングさせ、裏表で全く異なる表情のレイヤードスタイルを提案。デニムパンツも大胆に2本を重ねて仕立て、まるで元々1つだったジーンズが2つに分裂したと錯覚させるようなフォルムに仕上げた。この他、裾で2枚を繋ぎ合わせた、シャツとブルゾンのレイヤードや、二重のシャイニーなラメニットカーディガン、袖を縫い合わせた透け感のあるロゴカットソーとシャツの重ね着風トップスも登場する。
なお、デビュー以来毎シーズン映画をテーマにクリエーションを続けてきたダイリクが、2025年春夏コレクションのテーマと世界観を映像で表現した、初の自主映像作品『AISLE』をオンライン上で発表。
『AISLE』はSFをテーマとしたショートムービーで、主演を『キングダム』シリーズや『陰陽師0』の山﨑賢人と、山﨑主演の『ゴールデンカムイ』や『バジーノイズ』にも出演している栁俊太郎が務める。クリエイティブディレクターとしてデザイナーの岡本大陸みずから担当、ダイリクのショー音楽を担当してきたロックバンド・エイジ ファクトリー(AGE FACTORY)の清水英介が本作でもエンディング曲「Dust spark」を手掛けている。
【映像作品詳細】
ショートムービー『AISLE』
オンライン公開日:2024年9月16日(月) 20:00~
主演:山﨑賢人、栁俊太郎
映像ディレクター:前田勇至、高畠新
プロデューサー:吉田健人
セットデザイナー:松本千広
スタイリスト:渕上寛
クリエイティブディレクター:岡本大陸
『AISLE』あらすじ
ある整備工と宇宙飛行士の物語。彼らは、宇宙船に搭載されたAIの"AISLE"と一緒に仕事をしている。宇宙飛行士のために"AISLE"を作った整備工。孤独な宇宙を"AISLE"と共に旅をする宇宙飛行士。"AISLE"は、交わるはずのない2人を繋げて彼らの人生を変えていく...。これは、"AISLE"が語る物語…。