バーバリー(BURBERRY)は、2021年春夏メンズコレクションを発表した。
「イン・ブルーム」と題した今季のコレクションでは、再生を続け、日々循環していく自然に思いを馳せている。着想源は英国の夏のビーチ。トレンチコートが砂や水にまみれるイメージにはじまり、深い海の中の人魚とサメのラブストーリー、自然と人間の共存にまでビジョンを繋げた。
披露されたのは、水によって命が保たれ、繰り返し自然が開花する“循環”のように、全てが関わり合い帰結していく1つの“ストーリー”の中で生み出されたクリエーション。それぞれのデザインには、復活や若さといった、再生に伴う活気にあふれたエネルギーが落とし込まれている。尚、プレゼンテーションでは、ビジュアルアーティストのアンネ・イムホフとコラボレーションしたパフォーマンスも行われた。
ウィメンズと同様に、サメのグラフィックをはじめ“海”を彷彿させるデザインが印象的だ。スリーブレスのトレンチコートには、手描きのように繊細なタッチでサメのグラフィックを描き、躍動感あふれるデザインに仕上げた。コートにコーディネートしたオールインワンには、アイキャッチなサメのコーションマークがあしらわれている。
襟や袖口にメタルパーツの装飾を配したシャツにプリントのジャージーカットソーとシースルーのカットソーをレイヤードしたルックでは、サメのグラフィックの上に人魚のイメージが重なり、奥行きのある表情に。しなやかな生地の質感も相まって、揺らめく人魚やサメが生き生きとして見える。また、端正なホワイトのパンツには、柔らかな色彩で人形を表現。個々のモチーフが繋がり合うようにして描かれたイラストレーションは、海中の生命の連関を示唆しているかのようだ。
網のようなクリスタルメッシュは、スタイリングのユニークなアクセントとして用いられた。森林の風景に溶け込むような抽象柄のオーバーサイズシャツには、上からクリスタルメッシュを重ねることで独特のシルエットに。構築的なオールインワンに合わせたプリントシャツは、袖にカットアウトを施すことで開けられた空間から、下に重ねたメッシュが顔を出している。