パリファッションウィークでプレゼンテーション形式で発表されたソニア リキエル(Sonia Rykiel)の2013年春夏コレクション。2012年春夏シーズンよりクリエティブディレクターを務めてきたエイプリル・クライトン(April Crichton)によるラストコレクションのミューズはイギリスを代表する歌手ケイト・ブッシュ(Kate Bush)。ロマンティックでボヘミアンなスピリットを持つ彼女のエキセントリックな個性までを表現した。
パステルグリーン、ピンクベージュ、ライトブルーなどフェミニンなムードのアイテムは、ニットやワッフル地、刺し子のようなキルト生地で展開。直線的なラインで構成された、着物風のシルエットやリボン結びのデサインがポイントだ。レーサーバックのジャンプスーツは70年代風で、ソニア リキエルらしさに溢れた一着。
加えて、強く鮮やかなカラーもアクセントになっている。マスキュリンなワードローブを意識したオーバーサイズのジャケットはショッキングピンク。シャツはタイがついたようなトロンプルイユのデザインでこなれた着こなしができる。ブルーと白のさわやかなコントラストが印象的なアシッドフラワーのドレスはシワ加工がほどこされ、ネイビーのセットアップは、日食のプリントにぶどうのようなスパンコールがリッチな輝きを与えている。イブニングスタイルは黒。スモーキングジャケットはシャープなショルダーラインで、短め丈のワイドパンツを合わせたのが新鮮だ。
アクセサリーには彫刻のようなメタリックなブレスレットとカフスでモダニティを強調。シューズは後ろが開いたフラットブーツや60年代風のサンダル。また、2つの新しいハンドバッグのラインがクラッチバッグと共にデビューした。3つの鍵が並ぶユニークな「three locks」のシリーズや、ジュエリーのようなチェーン付のパテントレザーのバッグなどは、機能的でエレガントなデザインだ。
新クリエティブディレクターには、ルイ・ヴィトンのウイメンズウェアのデザイン・ディレクターを務めていた、ジェラルド・ダ・コンセイカオ(Geraldo Da Conceicao)が2012年10月より就任し、2013-14年秋冬コレクションから手掛ける予定。