企画展 「マンモス展」が2020年7月31日(金)から9月22日(火・祝)までの期間、大阪・大阪南港ATCギャラリーにて開催される。
尚、当初名古屋市科学館で開催予定だった、2020年3月14日(土)から6月14日(日)までの展示は開催を中止。
太古を生きた大型哺乳類のマンモスが近年、気候変動の影響もあり、ロシア連邦サハ共和国の永久凍土から次々と発掘されている。掘り出されたマンモスは、通常の化石などと違い、冷凍状態のため、生前の様子を生々しく残しているのが特徴だ。
また、日本では、冷凍マンモスの頭部(ユカギルマンモス)が2005年夏に「愛・地球博」で初めて公開され、大フィーバーを巻き起こしたことも記憶に新しい。
「マンモス展」では、ユカギルマンモスが再来日を果たすほか、新しく発掘されたマンモスをはじめとした数々の古生物の冷凍標本を世界で初めて展示。様々な生き物の貴重な標本を通して、マンモスの生態や当時の自然環境に迫る。
世界初展示物となるのは、「ケナガマンモスの鼻」や「ケナガマンモスの皮膚」。今回は、本展示のために新たに史上最大級の冷凍展示室を制作する。
2013年に完全な形で発掘された「ケナガマンモスの鼻」は、これまで考えられていたマンモスの鼻の形状を覆す発見となった貴重な個体標本。一方で、「ケナガマンモスの皮膚」は、マンモスがなぜ極寒の地で生き延びられたのかを解き明かすカギが隠された冷凍標本だ。
「マンモス展」では、これら展示物を通して、最先端の生命科学研究についても紹介していく。
冷凍状態のマンモスが発掘されはじめてから現在まで100年以上。マンモスに関する研究は着実に進歩を続けてきた。近年では、かつてなかったほど遺伝情報の保存状態がよい細胞サンプルが発見され、こうした細胞レベルでの科学的な分析・研究により、マンモスの復活に向けての大きな進展も期待できると言われている。
世界各地では「マンモス復活プロジェクト」も発足しており、ベールに覆われていたマンモスの真の姿へと一歩ずつ迫りつつある。また、これら生命科学研究はマンモスのみならず、絶滅危惧種の保護やマンモスに限らぬ絶滅種の再生の糸口にも繋がるほか、先端医療や食糧問題、地球環境問題などさまざまな分野に役立つ可能性もあると示唆されている。
しかしながら、絶滅種の復活については、倫理的な問題や生態系への影響などの課題もあるというのも事実。そうした課題と向き合いながら、最先端の生命科学のあり方についても考察する。
「マンモス展」では、世界初公開となる「古代仔ウマ」の完全体冷標本も展示。この「仔ウマ」は、2018年に本企画展とロシア北東連邦大学北方応用生態研究所が合同で編成した調査隊によって、永久凍土より冷凍状態で発見されたもの。調査・解剖の結果、この「仔ウマ」は約42,000年前の個体であり、世界唯一の古代ウマの「完全な遺体」であることも判明している。古生物学史上初となる「液体の血液と尿」の採取にも成功した、極めて例外的かつ貴重な標本だ。
大阪展では、架空の原始時代をテーマにした人気アニメ「はじめ人間ギャートルズ」とコラボレーションしたチケットを500セット限定で販売。大阪会場のために描かれた限定イラスト付きの「コラボマフラータオル」と、一般もしくは大高生1枚分の入場券がセットになっている。チャーミングな限定イラストに注目だ。
【開催概要】
企画展「マンモス展」大阪開催
■大阪会場
会期:2020年7月31日(金)~9月22日(火・祝)
開館時間:10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)
※8月8日(土)~23日(日)は9:00~18:00
会場:大阪南港ATCギャラリー
住所:大阪府大阪市住之江区南港北2-1-10
休館日:会期中無休
入場料:一般・大高生 1,700円(1,500円)、中小生 900円(700円)
問い合わせ先:ハローダイヤル 050-5542-8600(全日/8:00~18:00)
※小学生未満入場無料。
※( ) 内の料金は前売り、20人以上の団体料金。
※心身障がい者1名につき介助者1名までは無料(本人は有料、要証明)。
・「はじめ人間ギャートルズ」×「マンモス展」コラボマフラータオル付きチケット
販売期間:4月24日(金)~予定枚数終了まで
※公式チケットサイトのみの販売。
※グッズは入場当日、会場にて受け渡し。
価格:2,700円(一般・大高生のみ)
販売数:500個
※2020年3月14日(土)~2020年6月14日(日)開催予定だった名古屋市科学館での展示は開催中止。