特別展「吉本作次 絵画の道行き」が、名古屋市美術館にて、2024年4月6日(土)から6月9日(日)まで開催される。

吉本作次、画業を網羅的に紹介する初の展覧会

吉本作次(よしもと さくじ)は、1980年代以降の日本における絵画の展開をたどるうえで欠くことのできない画家だ。1959年に生まれた吉本は、80年代にインスタレーションが隆盛するなか、大画面に具象絵画を描きだす「ニュー・ペインティング」の流れに乗ってデビュー。力強い筆触と重厚な質感でありながら、それとは対照的なグラフィカルなイメージ、浮遊するような形態を描いた作品は、大きな注目を集めることになった。

90年代以降の吉本は、新たな表現を模索するべくドローイングを繰り返し、中国絵画の「線」の要素を取り入れてゆく。さらに、ルネサンス以降のヨーロッパ絵画の主題と構図に目を向け、静謐さとダイナミズムをあわせ持つ表現、寓意的な題材へと、その作風を変化させていった。

特別展「吉本作次 絵画の道行き」は、約40年にわたる吉本の画業を網羅的に紹介する、初の展覧会。《中断された眠りI》や《Good-Bye Tomato》といった80年代の初期作品を一堂に集めるとともに、《田園の宴会》や《森の学者》、《化現の社の杉》など、最新作にいたる作品約200点を展示する。

展覧会概要

特別展「吉本作次 絵画の道行き」
会期：2024年4月6日(土)〜6月9日(日)
会場：名古屋市美術館
住所：愛知県名古屋市中区栄2-17-25(芸術と科学の杜・白川公園内)
開館時間：9:30〜17:00
※5月3日(金・祝)を除く金曜日は20:00まで
※入場はいずれも閉館30分前まで
休館日：月曜日(4月29日(月・祝)、5月6日(月・休)は開館)、4月30日(火)、5月7日(火)
観覧料：一般 1,500円(1,300円)、高校・大学生 900円(700円)、中学生以下 無料
※( )内は前売および20人以上の団体料金

※「吉」は正しくは土の下に口

【問い合わせ先】
名古屋市美術館
TEL：052-212-0001