特別展「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」が、東京国立博物館にて、2024年6月25日(火)から9月23日(月・振)まで開催される。
光や空気、水、重力といった自然がもたらす事象と向き合い、「地上の生の光景」を見出す空間作品を生みだしてきた美術家、内藤礼。人々の身近にある自然の諸要素や日常のささやかな事物を受けとめることで、ややもすれば見過ごされてしまう世界の片隅の情景、捉えがたい密やかな現象に目を向ける、精緻な作品を手がけてきた。
特別展「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」は、150年以上の歴史を持つ東京国立博物館の収蔵品、その建築空間との出会いを契機に始まった展覧会。12万件以上におよぶ収蔵品のなかから、縄文時代の土製品を取り上げるとともに、同館の建築や歴史に着目し、空間作品を展開する。
内藤が目を向けた縄文時代の土製品は、注文主といった作り手以外の意図が、制作において大きく関与するようになる以前に作られたものだ。これら、自然や命への畏れと祈りから生まれた土製品は、人間の自然な姿を人々に伝えるものだといえる。会場には、自然光に照らし出される展示室もあり、人と自然が親密に響きあう空間を立ち上げる。
本展の会場のひとつとなる本館特別5室では、長年にわたって閉ざされていた大開口の鎧戸を開放するとともに、カーペットと仮設壁を取り払うことで、展示室を建築当初の空間として展開。自然光に満たされ、その時々の天気や時間帯によって表情を変える展示空間に浸ることができる。
なお、本展は、エルメス(HERMÈS)財団との共同企画によるもの。銀座メゾンエルメス フォーラムにて、2024年9月7日(土)から2025年1月13日(月・祝)まで開催される内藤礼の個展と、ふたつの会場にまたがる展示構成となっている。
特別展「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」
会期:2024年6月25日(火)〜9月23日(月・振)
会場:東京国立博物館 平成館 企画展示室、本館 特別5室、本館 1階ラウンジ
住所:東京都台東区上野公園13-9
開館時間:9:30〜17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(7月15日(月・祝)、8月12日(月・振)、9月16日(月・祝)・23日(月・振)は開館)、7月16日(火)、8月13日(火)、9月17日(火)
観覧料:一般 1,500円(1,400円)、大学生 1,000円(800円)
※8月1日(木)より事前予約制(詳細については博物館ホームページを参照)
※( )内は前売料金(前売券は、4月11日(木)から6月24日(月)まで、オンラインチケットなどにて販売)
※高校生以下、障がい者および介護者1名は無料(入館時に学生証、障がい者手帳などを提示のこと)
※本展チケットで総合文化展も観覧可
■連携企画
展覧会「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」
会期:2024年9月7日(土)〜2025年1月13日(月・祝)
会場:銀座メゾンエルメス フォーラム
住所:東京都中央区銀座5-4-1 8F
【問い合わせ先】
TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)