特別企画展「朝鮮螺鈿の美」が、奈良の大和文華館にて、2023年11月17日(金)から12月24日(日)まで開催される。
螺鈿(らでん)漆器は、貝殻を用いて文様をあらわした漆器であり、古くから朝鮮半島で数多く作られてきた。高麗時代には、貝を細かく切り出し、菊や牡丹の唐草文様を施した。また、朝鮮王朝時代には、長寿や子孫繁栄などを願った吉祥文様から、文人が好んだ詩文などの文字を絵画と組み合わせたものまで、さまざまな文様が螺鈿で表現されている。
特別企画展「朝鮮螺鈿の美」では、大和文華館の所蔵品を中心に、朝鮮の螺鈿漆器などを紹介。なかでも、同館が所蔵する《螺鈿葡萄文衣裳箱》は、多くの実をつけたぶどうの図案をあらわした、朝鮮螺鈿の優品だ。会場では、2022年度に修理の完了した同作を公開。また、東京国立博物館が所蔵する《螺鈿牡丹唐草文衣裳箱》(重要文化財)など、文様や器形が類似する同時代の螺鈿作品も目にすることができる。
さらに会場では、朝鮮半島を中心に東アジアで制作された、関連する絵画や陶磁器も展示する。
特別企画展「朝鮮螺鈿の美」
会期:2023年11月17日(金)〜12月24日(日)
会場:大和文華館
住所:奈良県奈良市学園南1-11-6
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日
入館料:一般 630円、高校・大学生 420円、小・中学生 無料
※20名以上の団体は相当料金の2割引、引率者1名は無料
※障がい者手帳の所持者および同伴者1名は2割引
【問い合わせ先】
大和文華館
TEL:0742-45-0544