企画展「丹」が、京都の京丹後市立丹後古代の里資料館にて、2023年11月26日(日)まで開催される。
企画展「丹」は、コズミックワンダー(COSMIC WONDER)の主宰であり、現代美術家でもあるAAWAAの作品を紹介する展覧会だ。写真や立体、絵画などを用い、自身の経験を軸とした空間を発表してきたAAWAAは、衣を通して織物にも向き合ってきた。
本展のタイトルにある「丹(に)」とは、朱色の顔料として用いられてきた辰砂(しんしゃ)の、古代における呼び名のことである。丹後では、かつて辰砂が採取され、古墳や土器に朱が塗られていた。丹後に築かれた三坂神社墳墓群には、ガラス玉などの副葬品とともに、葬送儀礼の痕跡である割れた土器が残されている。また、この地では、日本茜で染めた朱色の織物も作られていた。
AAWAAは、このような丹後の歴史に着目し、辰砂に着想した織物の空間を制作。丹後の朱の土に着想した織布、この地の赤土で成形した野焼き土器、そして丹後古代の里資料館が収蔵する土器の破片をあわせて展示し、丹後の古代と現代を架橋することを試みた。
なお、本展は、食、アート、地域を結びつける展覧会「ECHO あしたの畑─丹後・城崎」の一環として開催されるものだ。
企画展「丹」
会期:2023年10月7日(土)〜11月26日(日)
会場:京丹後市立丹後古代の里資料館 企画展示室
住所:京都府京丹後市丹後町宮108
開館時間:9:30〜16:00
休館日:火曜日
入館料:大人 290円、小・中学生 150円
※障がい者手帳の提示者および介護者1人は半額
※11月18日(土)・19日(日)は、関西文化の日につき入館無料
■展覧会「ECHO あしたの畑─丹後・城崎」
会期:2023年10月7日(土)〜11月26日(日)
会場:京丹後市立丹後古代の里資料館 ほか、丹後・城崎各所
【問い合わせ先】
京丹後市立丹後古代の里資料館
TEL:0772-75-2431