展覧会「111年目の中原淳一展」が、神奈川・横浜のそごう美術館にて、2023年11月18日(土)から2024年1月10日(水)まで開催される。その後、島根県立石見美術館、東京の渋谷区立松濤美術館など、全国を巡回予定だ。
ファッションデザイン、雑誌編集、そしてイラストレーションなど、多岐にわたる分野で活躍した中原淳一(なかはら じゅんいち)。1913年に生まれた中原は、1930年、上野広小路の高級洋品店のデザイナーに抜擢、1935〜40年にかけて雑誌『少女の友』の表紙絵を手がけ、戦後には『それいゆ』や『ひまわり』などの雑誌を創刊している。
展覧会「111年目の中原淳一展」では、戦前から戦後にかけて「ほんとうの美しさ、豊かさ」を追求し、当時の女性の人気を博した中原の全貌を紹介。『少女の友』などの表紙原画やスタイル画といった雑誌の仕事に焦点を合わせつつ、デビューのきっかけとなった人形作品、洋服やきものなど、中原が手がけた幅広い活動に光をあてる。
中原が画家として活動を始めたのは、戦前に刊行されていた雑誌『少女の友』においてのこと。大きな瞳と細長い手足を持ち、西洋的な雰囲気を持った中原の少女像は、当時大いに人気を集めている。本展の序盤では、『少女の友』のために中原が描いた原画を目にすることができる。
1946年に創刊された女性誌『それいゆ』は、「美しい暮らし」を追求する中原の姿勢が色濃く反映されたもののひとつである。同誌は、戦後の荒廃した状況のなか、生活を豊かにする方法を提案するものであった。会場では、『それいゆ』での仕事を中心に、表紙画やスタイル画、斬新なページレイアウトなどを通して、「美しい暮らし」をめぐる中原の思いを紹介する。
中原は1947年、戦争によって少女時代を奪われた女性に向けて、月刊誌『ひまわり』を創刊した。本展の後半では、平和の時代に生きる少女に夢を与えた『ひまわり』のために、中原が手がけた原画などを展示する。
展覧会「111年目の中原淳一展」
会期:2023年11月18日(土)〜2024年1月10日(水) 会期中無休
会場:そごう美術館
住所:神奈川県横浜市西区高島2-18-1 そごう横浜店 6F
開館時間:10:00~20:00
※12月31日(日)、1月1日(月・祝)は18:00閉館
※入館はいずれも閉館30分前まで
入館料:一般 1,400円(1,200円)、高校・大学生 1,200円(1,000円)、中学生以下 無料
※( )内は、前売および以下の提示者の料金:クラブ・オン/ミレニアムカード、クラブ・オン/ミレニアム アプリ
※障がい者手帳各種の所持者および同伴者1名は無料
※前売券は、11月17日(金)まで、そごう美術館、公式オンラインチケット、セブンチケット、ローソンチケット、イープラス、チケットぴあにて販売
■巡回情報
・島根会場
会期:2024年4月20日(土)〜6月17日(月)
会場:島根県立石見美術館(島根県益田市有明町5-15 島根県芸術文化センター「グラントワ」内)
・東京会場
会期:2024年6月29日(土)〜9月1日(日)
会場:渋谷区立松濤美術館(東京都渋谷区松濤2-14-14)
【問い合わせ先】
そごう美術館
TEL:045-465-5515