企画展「発見された日本の風景展」が、長野県立美術館にて、2023年2月11日(土・祝)から4月9日(日)まで開催される。京都国立近代美術館や愛媛県美術館でも開催された巡回展だ。
近代化を推進する明治期の日本では、西欧の制度や価値観がもたらされ、社会全体が大きな変容を遂げるとともに、世界へと強い意識が向けられるようになる。美術もそうした時代の流れの中にあった。外国の画家は日本を訪れ、西洋とは異なる文化や風俗に興味を抱いてそれらを描きとめた。また、国内で水彩画が流行していた当時、日本人の画家も旅をし、各地の風景や暮らしを描いている。
明治期に国内外の画家が描いた絵画は、今や失われたかつての日本の姿を伝えている。企画展「発見された日本の風景展」では、コレクターの高野光正が収集した200点超の油彩画や水彩画を通して、当時の日本の風景や風俗に光をあてる。
本展で展示されるのは、コレクターの高野光正が海外で発見し、日本に帰国された作品の数々。長らく行方不明であった黒田清輝の油彩画や、新発見となる田村宗立の巨大作品など、多くの作品は本巡回展で日本初公開となる。
西洋の画家による作品からは、イギリスの報道画家チャールズ・ワーグマンや、フランスの報道画家ジョルジュ・ビゴー、そして日本に水彩画を広めた3人のイギリス人風景画家、アルフレッド・パーソンズとアルフレッド・イースト、 ジョン・ヴァーレー・ジュニアなどを紹介。明治期に日本を訪れた画家による風景画や風俗画を数多く目にすることができる。
また、明治期日本の洋画家による水彩画や油彩画も。現在の東御市祢津で生まれた丸山晩霞をはじめ、吉田博や笠木治郎吉、小山正太郎などの作品を紹介する。
企画展「発見された日本の風景展」
会期:2023年2月11日(土・祝)〜4月9日(日)
会場:長野県立美術館 展示室1・2・3
住所:長野県長野市箱清水1-4-4
開館時間:9:00〜17:00(展示室入場は16:30まで)
休館日:水曜日
観覧料:一般 1,200円(1,100円)、大学生・75歳以上 1,000円(900円)、高校生以下・18歳未満 無料
※( )内は20名以上の団体料金
※東山魁夷館およびNAMコレクション展との共通料金:一般 1,700円、大学生・75歳以上 1,300円
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の所持者および付添者1名は無料
【問い合わせ先】
TEL:050-5542-8600 (ハローダイヤル)