企画展「没後100年 中村 彝 展—アトリエから世界へ」が、茨城県近代美術館にて、2024年11月10日(日)から2025年1月13日(月・祝)まで開催される。

洋画家・中村彝の代表作が一堂に

中村彝(なかむら つね)は、大正時代に活躍した、茨城・水戸出身の洋画家だ。明治20年(1887年)に生まれた彝は、はじめ軍人を目指すものの、肺結核に冒されて断念。療養のかたわら水彩画を描くなか、絵の道を志すようになった彝は、明治42年の文展に《巌》が初入選し、以後入選を重ねて注目を集めた。しかし大正13年(1924年)、37歳でこの世を去っている。

企画展「没後100年 中村 彝 展—アトリエから世界へ」は、約120点の作品を通して彝の画業を紹介する展覧会。重要文化財《エロシェンコ氏の像》を筆頭に、文展に初入選した《巌》、約半世紀ぶりの公開となる《リンゴと瓶のある静物》など、彝の代表作が一堂に会する機会となる。

また、彝が影響を受けた、ピエール＝オーギュスト・ルノワールの作品も。当時の日本には、西洋の美術作品はほとんどなかった。しかし、西洋美術に関心を持つ実業家などが現れたことから、日本に西洋の美術作品がもたらされようとしていた。その最初期の作品のひとつが、ルノワールの《泉による女》であり、彝は同作を実際に目にして大きな衝撃を受けたという。本展では、ルノワール《泉による女》と、その影響を受けて制作した《幼児》などの作品をあわせて紹介する。

展覧会概要

企画展「没後100年 中村 彝 展—アトリエから世界へ」
会期：2024年11月10日(日)〜2025年1月13日(月・祝)
会場：茨城県近代美術館
住所：茨城県水戸市千波町東久保666-1
開館時間：9:30～17:00(入場は16:30まで)
休館日：月曜日(1月13日(月・祝)は開館)、12月29日(日)〜1月1日(水・祝)
観覧料：一般 1,360円(1,240円)、満70歳以上 680円(620円)、高校生 1,130円(980円)、小・中学生 550円(420円)
※( )内は20名以上の団体料金
※冬休み期間を除く土曜日は高校生以下無料
※障害者手帳、指定難病特定医療費受給者証などの持参者は無料
※11月13日(水)「茨城県民の日」は観覧無料
※彝の命日の12月24日(火)は満70歳以上無料

【問い合わせ先】
茨城県近代美術館
TEL：029-243-5111