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松本潤・香川照之・杉咲花にインタビュー、映画『99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE』

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松本潤主演の映画『99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE』が2021年12月30日(木)に全国公開。その前日の12月29日(水)21:00には、映画公開前夜祭としてスペシャルドラマ「99.9 -刑事専門弁護士- 完全新作SP新たな出会い篇〜映画公開前夜祭〜」がテレビにて放送される。

「99.9-刑事専門弁護士-」がスペシャルドラマ&映画に

杉咲花, 香川照之, 松本潤 インタビュー|写真1

「99.9-刑事専門弁護士-」は、TBSテレビで2016年、2018年に放送された連続ドラマの人気シリーズ。日本の刑事事件における裁判有罪率は“99.9%”と言われている中で、松本潤演じる型破りな弁護士・深山や、香川照之が演じるベテラン敏腕弁護士・佐田をはじめ、法律事務所の個性的な弁護士たちが“99.9%逆転不可能”な刑事事件に挑んでいくリーガル・エンターテインメントだ。

そんな「99.9 -刑事専門弁護士-」がスペシャルドラマ、映画として3年ぶりに帰ってくる。カムバックに際し、本作の主要キャストである松本潤、香川照之、杉咲花の3人にインタビューを実施。「99.9 -刑事専門弁護士-」に対する各々の思いや撮影秘話、“99.9%不可能”からの自身の逆転体験など、様々なエピソードが飛び出している。スペシャルドラマ、映画を観る前にあわせて要チェックだ。

松本潤・香川照之・杉咲花にインタビュー

「99.9 -刑事専門弁護士-」3年ぶりの撮影を振り返って

2作の連続ドラマシリーズを経て「99.9 -刑事専門弁護士-」が3年ぶりにカムバック。映画化されると聞いた時の率直な感想は?

松本:映画になるという企画を最初に頂いた時は、正直「うまくできるかな」という思いがありました。というのも「99.9 -刑事専門弁護士-」は、連続した物語の中でそれぞれの「99.9%逆転不可能な刑事事件」の事実を追いつつ、キャラクターの関係性が深まっていく作品。連続ドラマではなく単発でストーリーを成立させるのはなかなか難しいのではないか、と考えていました。

でも、“スペシャルドラマ”に始まり“映画”で終わる、という2本立ての作品に着地したことで、杉咲さん演じる穂乃果や、西島秀俊さんの演じる南雲といった新キャラクターも含めて、ストーリーの中でのキャラクターの関係性を描き切ることができたと感じています。

登場人物がどう絡んでいくのかを、事実を追求する部分とともにしっかりと描くのが「99.9 -刑事専門弁護士-」らしさだと思うので、そういった意味ではとても「99.9 -刑事専門弁護士-」らしい作品として映画化できたと思います。

松本さん、そして香川さんは連続ドラマからの続投です。スペシャルドラマ&映画の撮影を振り返ってみて、いかがですか。

松本:「99.9 -刑事専門弁護士-」は、2シリーズの連続ドラマを経てきた分チーム感があって、僕にとっては「帰ってきた」という感じのする独特な現場。特に、嵐が2021年に入って活動休止してから初めて入る現場が今回のスペシャルドラマと映画『99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE』だったのは、個人的に大きかったです。「戻ってきたなあ!」というホーム感のある現場でのびのびとやらせてもらえて、非常にありがたかったですね。

香川:僕はいつものように「99.9 -刑事専門弁護士-」のチームとして、松本さんとじゃれていただけなので、いい夏休みを頂いたな、と思っています(笑)。

松本:休暇、というかリハビリですよね(笑)?

香川:ええ、いいリハビリに(笑)。クランクインからクランクアップまで3カ月間楽しくやらせていただきましたが、3カ月というと連続ドラマを10本撮影するのと変わらない期間。今回はスペシャルドラマと映画、台本はたった2冊でしたが、体感としてはまた連続ドラマをやらせていただいたような充実した撮影期間になりました。特に、僕と松本さんは企画段階から関わらせていただいたので、充分な話し合いを経て撮影に臨むことができたのもよかったな、と思います。

松本さんは久々に深山を演じてみていかがでしたか。

松本:SEASONⅠ、SEASONⅡとドラマでやってきた分、3年経っても自分の中に“深山”というキャラクターがいるのだと感じました。台本を読んでいても「こういう喋り方していたな」とか、自分の中にすでに染みついている感覚があって、自然と役に入り込むことができたと思います。

杉咲花, 香川照之, 松本潤 インタビュー|写真3

香川さんも佐田を演じるのは3年ぶりですが、いかがでしたか。

香川:佐田という役は松本さんとの関係性でできているんです。現場に行って松本さんと会話をすれば、それがそのまま佐田になる。本来、佐田は真面目に働きたい男なのですが、深山にツッコミを入れる役割がどんどん大きくなってきて、SEASONⅠの頃とは役柄がだいぶ変わってきています。弁護士としての佐田はどこかに行ってしまっている気もしますが(笑)、これはこれでいいかなと。

深山と佐田の軽妙なやりとりは今回も健在でしたね。2人の掛け合いはどのように作られていくのですか。

松本:2人で事前に話し合ったりはせず、現場で実際に動いてみて試しながら芝居の呼吸を合わせていくことの方が多いです。香川さんは僕が何をやっても成立させてくれる。僕がどの球を投げてもちゃんと取っていただけるし、投げ返して下さるので、うまくいかない時は、こちらのアプローチのずれを修正して合わせていく感じですね。

香川:1作目の前半こそ探り合っている時期もありましたが、どこかのタイミングで2人の呼吸が「合う」と思ったのでしょうね(笑)。今となってはその場で打ち合わせれば互いにすぐに対応できるので、2人の掛け合いについてはシーンごとに気になることを言い合って、調整して、の繰り返しです。松本さんと僕だけでなく、出演者全員で合議することも多いですよ。

新ヒロイン・穂乃果

杉咲花, 香川照之, 松本潤 インタビュー|写真7

杉咲さんは、新キャストとして今回のスペシャルドラマ&映画からの参加ですね。

杉咲: “いい作品にしたい”という皆さんの思いで作品を育てていくような愛情あふれる現場で、刺激も受けつつ贅沢な時間を過ごさせていただきました。

実際に「99.9」チームの中に入ってみて、どのように感じましたか。

杉咲:作品の世界に穂乃果としてどれだけ溶け込んでいけるだろうか、ということが自分の課題でした。長い時間をかけて作られてきた作品ですし、もともと好きで拝見していたからこそ、撮影最終日までずっと緊張していました。

杉咲さんが演じた河野穂乃果は斑目法律事務所のメンバーにとっても新たな立ち位置のキャラクターです。

松本:穂乃果は、過去のドラマシリーズで榮倉奈々さんや木村文乃さんが演じてくださったヒロイン像とはまた違う新鮮なキャラクターになっています。僕の演じる深山との関係性も今までのヒロインとは異なっていて、穂乃果は深山と2人でバディを組んでいるような感覚が強い。穂乃果が登場したことによって、僕自身の芝居の仕方も今までとは変わっていると思います。

あと、穂乃果は深山には弱いけれど、香川さん演じる佐田には強く出ることができる。そして深山は穂乃果をうまく使うと佐田先生に攻撃できる、というじゃんけんのグーチョキパーのような「深山・穂乃果・佐田」の3人の関係性も面白おかしくできたらいいな、と頭にイメージしながら演じていました。

杉咲花, 香川照之, 松本潤 インタビュー|写真2

劇中では穂乃果の弾けたキャラクターが印象的でした。

杉咲:個性的な決めポーズやセリフがあったりと、強烈なキャラクターですよね(笑)。穂乃果は、台本上の設定というよりは現場で肉付けされる部分が多く、結果的にあのようなキャラクターになったんです。

香川:穂乃果に関しては、木村監督のキャラクター作りにかける並々ならぬ執念を感じました(笑)。おそらく“河野穂乃果”というキャラクターに監督自身の大いなる思い入れがあったのではないでしょうか。撮影の過程で“木村節”をどんどん植え付けられていく杉咲さんを見て「すごくいい味が出ているな」と思っていました。

杉咲:松本さんや香川さんからもたくさんのアドバイスをいただいて、穂乃果のイメージがどんどん膨らんでいった感覚がありました。私は弁護士役を演じるのが初めてだったので、法廷の中でどのように立ち回ればいいのかもお2人から助言を頂きましたし、学びになることが多かったです。とても感謝しています。

松本さん、香川さんのお2人は、杉咲さんと共演されていかがでしたか。

松本:杉咲さんはものすごいエンジンの持ち主だと思います。台本には書かれていない設定を木村監督が肉付けして“穂乃果”という人物像ができていったのですが、キャラクターをつかんでいくスピード感がすごかった。それに、現場でどこまでギアを入れて演じればいいのか最初のうちは割と躊躇するものかなと思うのですが、杉咲さんにはそのためらいがない。いきなりトップギアで本番に臨む姿を見て、「そのエンジンはどこに売っているんだろう(笑)?」と思いました。

香川:松本さんが今お話したように、杉咲さんは思いっきりギアを入れてもちゃんと上限の部分に着地できるセンスを持っている人。作中で穂乃果と携帯を奪い合うシーンがありますが、僕に対しても遠慮なんて全くなくぶつかってくる、力強さを感じました(笑)。

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