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永野芽郁&田中圭にインタビュー、“血の繋がらない親子”を演じた映画『そして、バトンは渡された』で共演

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映画『そして、バトンは渡された』が2021年10月29日(金)に公開される。2019年本屋大賞を受賞した瀬尾まいこの同名小説を実写映画化した本作は、<血の繋がらない父と娘>と<自由奔放に生きるシングルマザーと義理の娘>という異なるストーリーを軸に、ふたつの家族が引き寄せられるように交差していく様を描いた感動の物語だ。

永野芽郁&田中圭にインタビュー

田中圭, 永野芽郁 インタビュー|写真7

そんな映画『そして、バトンは渡された』の公開に先駆け、“血の繋がらない父娘”を演じた永野芽郁と田中圭にインタビューを実施。演じた役との共通点から作品の見どころ、さらに自身の家族に対する思いまでたっぷりと話を伺った。

■『そして、バトンは渡された』は、瀬尾まいこさんのベストセラー小説を映画化した作品でした。おふたりは原作を読んでから撮影に入られたのでしょうか。

永野:私は元々原作のファンだったので脚本をいただく前に読んでいました。作品全体に人を想う温かい気持ちが溢れていて、優しい本だなと思ったのが第一印象です。それと実は原作の段階から、“実写化したら主人公の優子役を演じて欲しい”と、母から言われていた特別な作品だったので、本当に主演が決まったときは凄く嬉しかったですね。

原作と映画で異なる部分はもちろんありますが、“優しさ”が詰まった作品であることに変わりはないので、そこは大切にしながら演じました。

田中:僕は、時間に余裕がある時や役作りのヒントをもらいたい時には原作を読みますが、今回は読まずに撮影に入りました。

現場では、芽郁ちゃんや石原さんに“原作本と映画の違い”を教えてもらう時、ふむふむという顔をしながら聞いていたのですが、実際には何も分かっていなかった(笑)。そんなゼロの状態の僕でしたが、脚本だけでもよくできている物語だなということは分かりました。

永野芽郁&田中圭にインタビュー、“血の繋がらない親子”を演じた映画『そして、バトンは渡された』で共演 | 写真

■おふたりは本作で“血の繋がらない父と娘”を演じたわけですが、ご自身との共通点はありましたか。

永野:常に笑顔で何事も前向きに捉えようとするところは、私が演じた優子と似ている点だった気がします。

田中:たしかに。ポジティブでキラキラしているところは芽郁ちゃんそのものだったし、芽郁ちゃんからしかあの優子ちゃんは生まれないなと僕も思っていた。原作を読んだら違うと思うかもしれないけど(笑)

永野:えー、そんなことないですよ(笑)

田中:(笑)。僕が演じた森宮さんとの大きな共通点は、<父親である>ということでした。もちろん血の繋がりがない、かつ年が近い娘という設定は現実と異なりますが、大きな括りとしては<父親>で一緒。だから当初は自分の経験を役作りに生かそうと思っていました。実際には全然参考にならなかったので、1から役作りしましたが…(笑)

永野:私は、森宮さんが優子ちゃんに対して注ぐ優しさと、田中さんが私に向けてくれる優しさは、似ているなと思っていました。撮影終了後にこうしてお会いしても、森宮さんと接しているような気分になります。

田中:芽郁ちゃんがお嫁に行くまでは、父親のように優しく接しようと思います(笑)

永野芽郁&田中圭にインタビュー、“血の繋がらない親子”を演じた映画『そして、バトンは渡された』で共演 | 写真

■実際に、本当の親子のようだなと感じたことはありましたか。

永野:撮影現場で田中さんと同じ空間にいて喋らない時間があっても、近すぎず遠すぎない、その距離感こそが親子だなと思っていました。最初から田中さんが物語と同じように、父親として私と向き合ってくださっていたのかもしれません。

田中:たしかに役とリアルが少しはリンクしていたような気がします。もちろん撮影が始まった当初は、何か喋りかけた方がいいのかなとか思ったけどね。でもコミュニケーションはお芝居で取れるし、何よりも芽郁ちゃんは考えていることが分かりやすい素直な子なので、面白くて観察していました(笑)

嬉しい時は嬉しいのが出ちゃうし、眠い時は眠そうにしているし、本当に素直な反応をするんです。だから変に気を使わずに、話したいことがある時に話せばいいやという心構えで接していましたね。

“一番大事なのは、血の繋がりだけではない”

永野芽郁&田中圭にインタビュー、“血の繋がらない親子”を演じた映画『そして、バトンは渡された』で共演 | 写真

■劇中では、おふたりが喧嘩するシーンもありましたね。

田中:実はあのシーンが、一番感動していました。父親と娘の関係でありながら、喧嘩することができなかった“血の繋がらない親子”が、ある種<縛り>のようなものから解放された瞬間だから。演じている最中は、嬉しいんだか悲しいんだかよく分からない、ぐちゃぐちゃな感情で役柄に向き合っていました。

永野:田中さんも!私はこのシーンに限らず、優子ちゃんの気持ちに寄り添いすぎてしまって、気持ち的に苦しいシーンが度々ありました。でもこの作品は、登場人物がそれぞれを想い合って生きているから、ダークさを感じさせない。むしろすごく優しい世界です。

映画を通して、“人を想う気持ちはこんなにも美しいものなんだ”って、改めて感じることができました。

田中:同感。ある種、誰かのためを想って行動する時、“血の繋がり”なんて括りは、簡単に飛び越えてしまうのかもしれないって。もちろん血が繋がっている間柄って、特別な関係性に変わりはないけれど、それだけが全てではないじゃないですか。

親友でも恋人でも、相手を大切に想うこと自体が美しく、尊い関係性なのだと僕も改めて気づかされました。

永野芽郁&田中圭にインタビュー、“血の繋がらない親子”を演じた映画『そして、バトンは渡された』で共演 | 写真

■“血の繋がりを超えた”関係性がキーワードですね。

永野:そういった意味でも石原さとみさんが演じる梨花(※義理の娘を持つシングルマザー)にも是非注目してみて欲しいです。一見自由奔放な<魔性の女>のように映るかもしれないですが、私は同じ女性として逞しくてかっこいい人だなと、感じていました。私が母親になった時、果たして梨花と同じ行動がとれるのかな…。

田中:たしかにね。僕は永遠に母親にはなれないから、張本人の気持ちがわかることはないかもしれないけれど、 “その選択するの?!”って感じだった。これ以上はネタバレになってしまうので、明かせないですけどね!

“家族は一番信じなきゃいけない<味方>”

田中圭, 永野芽郁 インタビュー|写真2

■『そして、バトンは渡された』は家族が1つのテーマでもありましたね。おふたりにとって家族とはどのような存在ですか。

田中:常に家族と一緒にいるのが正解かと言ったらそうでもないだろうし、自分の年齢によっても考え方は変わると思うので、一言で言い切るのは難しいのですが…。ただ言えるのは、物理的に離れた場所にいても心の中では1番近くにいる人たちであるということですかね。

僕自身、家族とは何でも話す間柄で、特に秘密もありません。もちろん子どもたちがまだ小さいからそう言えるだけで、大きくなったら何も喋ってくれなくなるかもしれませんけどね(笑)

永野:私にとって家族は、たとえ失敗したとしても“味方”でいてくれる心強い存在です。私が、めちゃくちゃ悪い人間になったら分かりませんが、頑張っている姿を見せれば一緒に喜んでくれますし。友人や先輩など周りの人も声を掛けてくださるけれど、家族が1番ストレートな意見を言ってくれるので、1番信じなきゃいけない人たちだなと思っています。

■人と人との繋がりの大切さについても改めて教えてくれる作品だったかと思いますが、おふたりが人との繋がりを最も感じる瞬間はどのような時ですか。

永野
:私は常に人との繋がりを感じています。例えば、朝現場に入った時から、メイクをしてもらったり、洋服を着せてもらったり…常に沢山の人が私に関わってくれるからこそ成立している。一人ではできないものなので、人との繋がりを強く感じるのかもしれません。

それからプライベートでも、なかなか会えない友人から連絡をもらえるのも凄く嬉しい。実際にすぐに会えるわけではないけれど、相手を想って繋がっていることに変わりはないですから。

田中:僕も同じ。自分1人じゃ何もできないし、そもそも1人の時間なんて1秒もいらない人間で、1人でいることがほぼないので。周りの人は自分の知らないことをよく知っていて、とても助けてもらっている。

田中圭, 永野芽郁 インタビュー|写真4

■周りの人から影響を受けることもありますか。

田中:1番を決められないくらい、色々な人から影響を受けている気がします。影響の受け方も人によって違っていて。素敵な人と出会ったら分かりやすく素敵に影響を受けるし、嫌な人だったらこうならないでおこうとか、それはそれで影響を受けるわけで。

関心がなくならない以上は、どんな人でも自分にとって絶対にプラスにできる存在だと思うので、本当にいろんな人のことを尊敬できてしまう。感覚的には、“出会う人全員が1番影響を受けた人”ですね。実際には違うこともありますが(笑)

永野:作品を通して感じたことでもありますが、できれば私は、相手に良い影響を与えられる人間でありたいな。誰かを想って行動することは簡単なことではないけれど、相手にはもちろん、きっと自分にも良い影響を与えることができるものだと思うから。今までこんなことを考えたこともなかったので、そういった意味でも、この作品は私の価値観に素敵な変化をもたらしてくれました。

【衣装クレジット】
永野芽郁/ニットベスト 47,300円、ニット 51,700円、パンツ 51,700円 すべてトリー バーチ(TORY BURCH)、その他スタイリスト私物
スタイリスト:Shinya Tokita
問い合わせ先:トリー バーチ ジャパン TEL 0120-705-710

田中圭/トップス 26,000円、パンツ 27,000円 共にセモー(semoh)、メガネ 37,000円 O.J. GLOBE SPECS OPTICAL Co.

【映画情報】
映画『そして、バトンは渡された』
公開日:2021年10月29日(金)
原作:瀬尾まいこ『そして、バトンは渡された』(文春文庫刊)
監督:前田哲
脚本:橋本裕志
出演:永野芽郁、田中圭、岡田健史、稲垣来泉、朝比奈彩、安藤裕子、戸田菜穂、木野花、石原さとみ、大森南朋、市村正親
インスパイアソング:SHE‘S「Chained」(ユニバーサル ミュージック)

■映画『そして、バトンは渡された』あらすじ
4回苗字が変わった優子(永野芽郁)と義理の父森宮さん(田中圭)。自由奔放な魔性の女・梨花(石原さとみ)と義理の娘。優子の元に届いた手紙をきっかけに、繋がりのなかった2つの家族の物語が交差し、優子ははじめて家族の《嘘》を知っていく。そして命をかけたその《嘘》が紐解かれるとき、幸せな涙があふれ出す。

©2021 映画「そして、バトンは渡された」製作委員会

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田中圭, 永野芽郁 インタビュー|写真1 田中圭, 永野芽郁 インタビュー|写真2 田中圭, 永野芽郁 インタビュー|写真3 田中圭, 永野芽郁 インタビュー|写真4 田中圭, 永野芽郁 インタビュー|写真5 田中圭, 永野芽郁 インタビュー|写真6 田中圭, 永野芽郁 インタビュー|写真7

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