サルヴァトーレ フェラガモ(Salvatore Ferragamo)の2022年春夏コレクションが発表された。
今シーズン、サルヴァトーレ フェラガモがフォーカスしたのは、日常を彩るシンプルなよろこび。夕暮れに徐々に覆われていく夏の午後にときめいたり、光が変化するにつれて姿を変える虹に見とれたりする、そんな些細な一瞬からインスピレーションを得てルックを完成させた。
カラーは、イタリアンレインボーパレットのナチュラルな色合いがベース。そこに、太陽のようなオレンジやアプリコットイエロー、鮮烈なブルーをアクセントとして織り交ぜた。
1960年代と70年代の映画や官能的なソワレなど、ミッドセンチュリーの素材からインスピレーションを受けたというシルエットは、身体に沿ってしなやかに流れるようなラインが特徴。たとえば、夕焼けに染められたようなイエローのドレスは、ワンショルダーやウエスト部分のノットのディテールなど、アシンメトリーのデザインで流麗に仕上げた。
ボリューミーなバルーンシルエットも印象的。裾にかけてたっぷりと布地を使ったホワイトのワンピースは、首元や袖口をざっくりとV字にカットすることで軽やかな動きを演出した。
さらに、ドレスやロングスカートなど、随所にあしらわれているフリンジのディテールも波打つような躍動感を演出するポイント。歩くたびにひらりと風を纏い、コレクション全体にエアリーなムードをプラスしている。
素材使いで言えば、今季はコットンやシルク、リネンなど、触り心地がよく柔らかい質感のファブリックが多用されているのが印象的。ほかにも、肌に馴染むソフトニットのセットアップや薄手のメッシュトップス、艶感のあるスプリングコート等、軽やかな素材のアイテムを自由に組み合わせてコンフォートな雰囲気を強調させた。
コーディネートに華を添えるシューズにも注目。新しいカラー&素材で再解釈したサルヴァトーレ フェラガモのアイコンシューズ「ヴァラ」や「ヴァリナ」のほか、“ダブルガンチーニ”を配したオリエンタルな雰囲気のボヘミアンクロッグ、涼し気なクロシェのアッパーを用いたヒールシューズなどが登場した。