バルマン(BALMAIN)2014年秋冬コレクションは、フランスの歌手セルジュ・ゲンスブールのスタイルにインスピレーションを受け、スポーツウェアにダンスシューズを合わせるような、ミックススタイルを提案。「サントロペでジャケットとエスパドリーユを身にまとう彼の姿から、モダンなメンズウェアにクチュールタッチを加えるヒントを得て、今までにないようなドレッシーなファブリックを、リラックスしたスポーティースタイルに落とし込みました」とクリエイティブディレクターのオリヴィエ・ルスタンは語る。
確かに、従来のバルマンにはなかったほどの、絶妙なバランスのスタイルが目につく。特に、デニムのジャンプスーツやジャケット、ボーダーのカットソーを取り入れたスタイルは、一見カジュアルでありながら、品の良さが漂う。合わせられたパテントのダンスシューズは、ドレッシーな光沢感がありつつも、エスパドリーユのようにヒールが低く、絶妙な抜け感。ネイビーやホワイトカラー、ボーダーいったマリンを感じさせるムードも、全体を通して取り入れられている。
もちろん、ブランドらしいディテールも取り入れた。腕や背中にあしらわれた、タトゥーのようなゴールドアンカーやライオンのたてがみワッペンなど、厳かさのある装飾が大きなアクセントをプラス。得意のバイカーパンツやライダースは、ネイビーカラーでシックに仕上げられた。