青森の弘前れんが倉庫美術館では、展覧会「Thank You Memory ─醸造から創造へ─」を、2020年6月1日(月)から8月31日(月)まで開催する。なお、スタート当初は弘前市民および青森県民に向けたプレオープンとなる。
明治・大正期に酒造工場として建設された「吉野町煉瓦倉庫」を改修し、2020年4月に誕生する弘前れんが倉庫美術館。その開館とともに開催される「Thank You Memory ─醸造から創造へ─」では、場所と建物の“記憶”に焦点をあて、煉瓦倉庫や弘前の歴史に新たな息吹を吹きこむアーティスト8人の新作を中心に紹介する。
本展の見どころは、酒造工場時代の面影を残す、倉庫の建築空間を活かした作品展示だ。写真家の畠山直哉は、建物改修の過程を追った写真作品を館内の各所に展示。一方、笹本晃はダイナミックな建築空間に合わせて、倉庫に残された建具や資材を取り入れたインスタレーションを展開する。
加えて、弘前の歴史や人びととの対話を通じて生みだされる、この地に根ざした作品にも注目。中国出身の尹秀珍(イン・シウジェン)は、市民から提供を受けた100着もの古着を素材に、弘前の街をモチーフとした立体作品を発表する。また、パリを拠点に活動するジャン=ミシェル・オトニエルは、弘前特産品のりんごに着想。れんが造りの空間を彩る、鮮やかなガラス彫刻を楽しめる。
さらに会場には、奈良美智の《A to Z Memorial Dog》も登場。2006年に煉瓦倉庫で開催された奈良の展覧会を支えたボランティアの人びとへ、感謝の気持ちとして贈られた作品の再展示となる。加えて、近年自身のルーツを求めて旅をする奈良は、そうした旅先での出会いを収めた写真作品も展示する。
弘前れんが倉庫美術館 開館記念 春夏プログラム「Thank You Memory ─醸造から創造へ─」
会期:2020年6月1日(月)〜9月22日(火・祝)
会場:弘前れんが倉庫美術館
※6月17日(水)~青森県民を対象に事前予約制でプレオープン
※グランドオープンは7月11日(土)、グランドオープン以降は地域限定を解除し事前予約も不要となる
住所:青森県弘前市吉野町2-1
開館時間:9:00〜17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:火曜日(8月4日(火)は開館) ※祝日の場合は翌日に振替
観覧料:一般 1,300円(1,200円)、大学生・専門学校生 1,000円(900円)
※( )内は20名以上の団体料金
※高校生以下、弘前市内の留学生、満65歳以上の弘前市民、ひろさき多子家族応援パスポートの所持者、障がいのある方と付添1名は無料
■プレオープン概要
<青森県民対象の事前予約>
開館期間:6月17日(水)~7月10日(金)
※休館日:⽕曜日(祝日の場合は翌日に振替)
開館時間:9:00~17:00 ※入館は、9:30〜16:00の30分ごと
予約期間:来館希望日の14日前の9:00より予約可能
予約方法:公式ウェブサイトの予約フォーム、電話 0172-32-8950(9:00〜16:30 ※⽕曜休)
※いずれも先着順、1人につき1申込みまで、1申込みにつき4名まで受け付け可能
定員:30分ごとに20名まで
■来館にあたって
・発熱や倦怠感等の風邪症状のある人、妊婦、高齢者及び基礎疾患のある人で感染リスクを心配する人は、来館を控えること。
・マスクもしくは口を覆うものを必ず着用。
・入館時は消毒用アルコールでのこまめな手指消毒、手洗いをすること。
・整列の際、他の来館者と前後左右2m以上の距離を保つこと。
・観覧時間は2時間程度。
【問い合わせ先】
弘前れんが倉庫美術館
TEL:0172-32-8950