メンズのスプリングコートを特集。中でも、ビジネス/カジュアル両方で活躍するスプリングコートの定番「トレンチコート」「ステンカラーコート」「チェスターコート」に注目する。
それぞれのスプリングコートの特徴や、使えるシーンなどとともに、ベージュ、ネイビー、グレーといった定番カラーのスプリングコートをセレクトし、春にぴったりなコーディネートを紹介。自分に合うスプリングコートでいち早く春のおしゃれを楽しんで。
トレンチコートは、ダブルの前開き、ウエストにはベルト、肩にボタンで留めたショルダーストラップを配したアウターで、レインコートの1つ。右肩から胸にかけて、ガンフラップという布地が配されている。もともとはイギリスの軍隊で、寒冷な戦いに対応するための防水型のミリタリーコートとして使用された。バーバリー(BURBERRY)やアクアスキュータム(Aquascutum)のアイコニックなアイテムでもある。
トレンチコートは、ビジネスシーンのコーディネートにも、カジュアルな着こなしにも着用できるスプリングコートの定番アイテム。ミリタリーにルーツを持つが、ファッションアイテムの1つとして普及した現代では、上品なコーディネートに取り入れられることが多い。スーツの上から羽織るだけで、端正に着こなすことが可能だ。
一方、カジュアルなシャツやニット、カットソー、デニムパンツ、コットンパンツなどと組み合わせると、日常の着こなしにぴったりな程良いカジュアルコーディネートを作りだすことができる。
トレンチコートの素材は、ハリ感のあるコットンギャバジンが一般的だが、ウールやポリエステル、ナイロンなど様々な生地で展開されている。
おすすめのトレンチコートは、バーバリー(BURBERRY)のスタンダードなフィット感のトレンチコート「ケンジントン」。ストレートなシルエットで、すっきりと端正に見える1着だ。裏地には、バーバリーの60年代のヴィンテージチェック地が採用されている。
ゆとりを持たせつつ、身体に程よくフィットするベーシックなフォルムのベージュのトレンチコートは曲線的な肩のラインがエレガント。クリーンなセンタープレスパンツや革靴と組み合わせた、ザ・リラクス(THE RERACS)のような品のある着こなしがおすすめだ。
ベージュのトレンチコートをデニムのショートパンツと組み合わせた、カジュアルでオープンな着こなしも参考にしたい。オーバーサイズ・ロング丈のトレンチコートと、コンパクトなデニムショートパンツの対比によって、メリハリの効いたコーディネートに。サンローラン(Saint Laurent)のルックでは、大胆に前を開け、袖をロールアップすることで春夏らしい開放感を演出している。
柔らかなな素材で仕立てたネイビーカラーのトレンチコートは、そのソフトな質感を生かしたラフな着こなしがおすすめ。ネイビーのコートがシックな分、明るいカラーや柄物で華やかさをプラス。ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)はホワイトのインナー、レオパード柄のパンツを組み合わせた。
ステンカラーコートは、ステンカラーとは、第一ボタンをかけたままでも、またははずしても着用できる一つ襟のアウター。襟は後ろが高めで前は低めになっている。ラグラン袖のゆったりとしたパターンが多い。ステンカラーコートは和製英語であり、スタンドフォールカラーコートと同じものを指す。
ステンカラーコートはシンプルできっちりした印象に見えるため、ビジネスで用いられることが多い。カジュアルに着たい場合は、コーディネートするアイテムを工夫してリラクシングなイメージに着こなすのがおすすめだ。