山種美術館 広尾開館10周年記念特別展「上村松園と美人画の世界」が、2020年1月3日(金)から3月1日(日)まで、東京・山種美術館にて開催される。

“香高い珠玉”のように──

京都に生まれ育ち、生涯にわたり美人画を描き続けた近代日本画家、上村松園。自ら「一点の卑俗なところもなく、清澄な感じのする香高い珠玉のような絵こそ私の念願」と語った松園は、和漢の古典や江戸や明治の風俗をテーマに、気品ある女性像を描いた。

「上村松園と美人画の世界」では、山種美術館が所蔵する上村松園の作品18点を展示するとともに、彼女と同時代に活躍した鏑木清方らの美人画、さらに村上華岳など日本画家の女性像を、合わせて約60点展示。近現代の日本画家が描いた女性たちの織りなす、豊かな広がりに浸ることができる。

山種美術館の松園コレクションを全公開

会場では、代表作《蛍》や《砧》をはじめとする山種美術館の松園作品をすべて公開。季節のうつろいに寄り添う衣装、細やかに描かれた日本髪、帳に透ける優美な姿など、格調高く澄みきった松園の女性像を堪能できる。

近現代の美人画を紹介

また、近現代日本画家が多彩な表現で描いた美人画の数々も紹介。艶やかな若妻を描いた鏑木清方《伽羅》、雪に鮮やかな衣装がコントラストをなす伊東深水《雪中美人》、そして橋本明治 《舞》など、装いや仕草にも趣向を凝らした作品を見ることができる。

多彩な女性像

さらに、仏画のように神秘的な雰囲気を湛える村上華岳《裸婦図》なども展示。古画や文学などに題材を求め、多彩な女性表現を試みてきた日本画の豊かさにも光をあてる。

詳細

山種美術館 広尾開館10周年記念特別展「上村松園と美人画の世界」
会期：2020年1月3日(金)〜3月1日(日) ※会期中、一部展示替えあり
会場：山種美術館
住所：東京都渋谷区広尾3-12-36
開館時間：10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日：月曜日(ただし1月13日(月)、2月24日(月)は開館)、1月14日(火)、2月25日(火)
入館料：一般 1,200円(1,000円)、大高生 900円(800円)、中学生以下 無料
※( )内は20名以上の団体料金､および前売料金
※障がい者手帳､被爆者健康手帳提示者､およびその介助者(1名)は無料
※きもの割引：会期中、きもので来館すると、団体割引料金
※リピーター割引：本展使用済入場券(有料)を提出すると､会期中入館料が団体割引料金となる(1名1枚につき1回限り有効)。
※複数割引併用不可

【問い合わせ先】
TEL：03-5777-8600(ハローダイヤル、受付時間 8:00～22:00)