ポール・スミス(Paul Smith)は、2020年春夏メンズコレクションを、2019年6月23日(日)にフランス・パリで発表。ウィメンズコレクションも、同時に発表された。会場には、ブランドアンバサダーを務める三浦春馬が来場した。

アクティブな紳士像

今シーズン目立ったのは、アクティブなディテール。ポール・スミスらしい、クリーンで端正な仕立てのダブルブレストジャケットの下には、軽やかでスポーティーな素材のウェアをレイヤード。ジャケットの襟からフードを出したり、袖口や裾からはドローコードが見えたり……。品のある紳士的なセットアップに、活発でコンテンポラリーな気分を取り入れた。

ポケットを配したジャケットやシンプルなバッグ

前身頃に大きくポケットをあしらったジャケットも登場。フラワープリントのアノラックやパンツに組み合わせたレザージャケットは、緩やかなフォルムと、落ち着きのある光沢感で、マスキュリンな魅力を備える。

また、斜め掛けにしたり、ラフに手持ちしたレザーバッグも軽快でカジュアルな表情。開き口を縛る、シンプルな造形がゆえの抜け感によって、絶妙なバランス感のスタイリッシュさを描き出す。

ワントーンコーデ&色彩のコントラスト

春夏らしく明るくハッピーな色合わせを強調する、ワントーンのスタイリングも印象的。ブライトなイエロー、グレーがかったスモーキーなグリーンなど、ウェアからシューズまで同色で揃えることで、色彩そのもののインパクトを表現。淡くヘルシーなピンクは、ダブルブレストのジャケットと、緩やかなワイドパンツに乗せられ、柔らかい表情を創出した。

その一方で、意外性のある色の組み合わせで、コントラストを見せたルックも。深みのあるブルーのセットアップには鮮やかなイエローのシューズを合わせ、アイキャッチに着こなしている。温かみのあるブラウンのセットアップには、ピンクのシューズをセレクトし、プレイフルなアクセントをプラスする。

緩やかなオーバーサイズ

肩パッドをあしらい、ゆったりとした身幅に仕立てたダブルのジャケットや、裏面にヴィヴィッドなオレンジを配したベージュのフーデッドコートなど、オーバーサイズのアイテムも散見された。マットな光沢感のレザーパンツには優雅なドレープが浮かび、大らかなフレンチスリーブの花柄ブラウスは、リラックスしたムードを演出する。