映画『ジョーカー』が、第92回アカデミー賞で、主演男優賞と作曲賞を受賞。
2020年2月7日(金)からは『ジョーカー〈アカデミー賞最多ノミネート記念〉』として一部劇場を除くIMAX、ドルビーシネマでの再上映が決定した。
ジョーカーは元々バットマンの敵役として登場した、DCコミックスに登場するヴィランの中でも人気のキャラクターだ。シーザー・ロメロが初代を演じ、ティム・バートン監督の『バットマン』ではジャック・ニコルソン、クリストファー・ノーラン監督の『ダークナイト』ではヒース・レジャー、さらに『スーサイド・スクワッド』ではジャレッド・レトが役を務めた。
そんなジョーカーは、白い顔のピエロメイクに緑の髪、インパクト大のルックスが特徴。超人的な能力は無いが優れた頭脳を持つ。邪悪に笑う不気味さ、外見に相まって劇場型の犯罪で人々の心を徐々にむしばんでいく悪のカリスマだ。予測不能の凶行で人々を戦慄させ、世界を混乱させることを楽しんでいる。
映画『ジョーカー』は、“悲劇”とも“喜劇”とも言える彼の人生にフォーカスした完全オリジナル・ストーリー。狂気で人々を恐怖に陥れる“ジョーカー”そのものではなく、“孤独な男がジョーカーになるまでのリアルなドラマ”が描かれる。初めて語られるジョーカー誕生の理由、切ない衝撃の真実とは?
アーサー・フラック(ホアキン・フェニックス)
主人公はアーサー・フラック。後にジョーカーとなる人物。彼は母に「どんな時も笑顔で、そして人々を楽しませなさい」と教わっていきてきた。子供が好きで、病弱な母と同居して面倒まで見ている。大都会で大道芸人として生き、ゆくゆくはコメディアンとして世界を笑わせようとした人間味あふれる“人間”だった。
しかし現実は残酷で、周囲からの冷たい扱いを受けることとなるアーサー。やがて彼の歯車は狂いだし、自ら施すピエロメイクと共に“ジョーカー”へと変貌を遂げていく…。
マレー・フランクリン(ロバート・デ・ニーロ)
ロバート・デ・ニーロはトーク番組「アーサー・フランクリン・ショー」の大物司会者役として登場。アーサーにとっては英雄も同然の存在で、面識こそないものの、フランクリンのユーモアに共感を覚える。駆け出しのコメディアンにとってフランクリンのトークショーに呼んでもらうことは一世一代のチャンス。しかし、彼の言動がアーサーの運命を大きく動かし、アーサーにとっても悲願につながっていく。
ソフィー(ザジー・ビーツ)
彼女はアーサーと同じアパートに住み、5歳の娘をもつシングルマザー。アーサーからは好意を抱かれている。アーサーが人づきあいが苦手なこと、どこか自信を失っていることは理解している。それゆえに他の隣人同様、アーサーには親切に接する。
ペニー(フランセス・コンロイ)
アーサーの母。もともとは裕福な実業家の下で働いていた。アーサーを“ハッピー”の愛称で呼んでいる。アーサー・フランクリン・ショーのファン。
トーマス・ウェイン(ブレット・カレン)
後にバットマンになるブルース・ウェインの父。映画『ジョーカー』の時代では、次期市長候補である。アーサーにとって父親を思わせる人物だ。
物語の舞台となるのは、80年代初頭のゴッサム・シティ。混迷を極めてはいるものの、「バットマン」シリーズのゴッサムように闇の組織が暗躍するわけでも、マフィアのドンが私腹を肥やしているわけでもない。