メゾン ミハラヤスヒロ(Maison MIHARA YASUHIRO ) 2019年秋冬コレクションが、2019年1月18日(金)に、フランス・パリ市内で発表された。
会場となったアメリカン カテドラルは、パリ市内に位置する大聖堂。建物の中には、美しいステンドガラスが張り巡らされていて、そこから差し込む日差しが、歴史深い教会の荘厳なムードを高める。しかしそんな会場の張りつめた空気をよそに、ショーの始まりを告げたのは、陽気に鳴り響く打楽器のメロディ。楽し気にドラムを叩く演者たちのリズムにのせて、モデルたちが姿を現わした。
世の中に存在するルールなど、誰が決めたのだろうか?そう問いかけられているかのように、賑やかな雰囲気へと様変わりした会場には、自由な発想で誕生したピースが並ぶ。今季のコレクションも観客の視線を奪うのは、MA-1×クラシカルなチェック柄のロングコート、ブルゾン×ロングコートなど、2つ以上のピースが組合されたハイブリッドなピース。
カジュアルなデニムジャケットかと思えば、後身頃にはトレンチコートがドッキングされていて、洋服のあらゆる角度からデザイナーの遊び心を感じられる。
アウター同士を重ねたレイヤードスタイルも登場。アイレットを散りばめたブラックジャケットには、異なるカラーのフーディーに、チェック柄シャツを重ねて。ボトムスには、ゆったりとしたパンツを選んだことで、ボリューミーなシルエットを演出する。
コレクションにポップな彩りを与えるのは、今季のキーワードとなるカジノのモチーフ。ルーレットやカードゲームを描いたニットセーターや、“PLAY”ロゴ入りのデニムジャケットなどが登場する。またゴージャスなカジノの世界を表現したスカーフは、スタイリングのアクセントに。首元やボトムス差し込まれたスカーフは、モデルが歩く度に自由なシルエットを描きなが揺らめいていく。
フードの首元やボトムスのウエストを調節するのは、メジャーテープ。またネックレスと共に、軽量カップを首からぶら下げているモデルもいる。“楽しい洋服作り”に、正確な基準やルールは存在しない。そんなデザイナーの遊び心を、随所から感じることが出来るコレクションとなった。