トム ブラウン(THOM BROWNE)の2018-19年秋冬ウィメンズコレクションが、フランス・パリで2018年3月4日(日)に発表された。
ショーの演出がドラマティックなトム ブラウン。今季は「ペインティング」をテーマに、幻想的でユーモラスなショーを展開。会場となったパリ市庁舎内には複数のキャンバスが並んでいる。始まりのベルを鳴らしたのは女学生のようなモデルたちの登場だ。ワイヤーか何かで膨らみを持たせたパンツに、ベージュのジャケットを制服のように纏った複数のモデルが、ブラシを片手に未完成なキャンパスに色を添えている。
音楽が鳴るとモデルたちがランウェイへ。纏うのは解体と再構築を繰り返して、新たなフォルムになったテーラードだ。ジャケットは脇の位置に穴をあけてケープのようなシルエットになっていたり、後ろ身頃がシースル素材になっていたりする。スカートやパンツは膝下までずり落ちていて、ベルト位置からボトムスまでは凹凸のある白いキャンバスがを繋いでいる。
丸み・曲線・なめらかさなど女性らしい要素は、エロティックに表現されている。ニットドレス、マーメイドスカートのドレスには、ブラトップやコルセットを想起させるリボンテープやパッチなどをのせ、ヒップラインやバストラインを強調させるためパ―ル装飾を配した。
繰り返し続く構築的で造形的なピース。その終わりを告げるのは、4匹の犬と女王様の登場だった。グレーのセットアップを着用した犬たちを引っ提げ、立体的なフラワーを散りばめたドレスを纏った女王様が闊歩する。ゆっくりと会場を回り終えると、ランウェイ奥に用意された特別なチェアの前へ。すると犬たちが女王様のドレスを脱がせ、これまでとは相反するシンプルなパンツスーツというマスキュリンな出で立ちで着席した。