2012年3月22日、モトナリ オノ(motonari ono) 2012-13年秋冬コレクションが発表された。今季のコレクションのインスピレーションソースは、2011年10月に日本で行われたVogueのFashion’s night outで撮影された各国VOGUE編集長達の集合写真。その写真からひしひしと伝わってきた女性のパワーや意志の強さを表現した。
今回、デザイナーの小野が自ら挑戦したと語るのは、レザーを中心にコレクションを作り上げたこと。レザーの可能性や、日本が持つレザーの加工技術を生かしたいと、ゴート、ラム、牛など全ての種類のレザーを日本の工場で仕入れ、コートなどで大胆に使用した他、襟やシャツのカフスなどディテールにもレザーを取り入れた。組み合わせにもこだわり、プリントとレザーの組み合わせや、レザーとレースの組み合わせ、レザー同士の組み合わせにより、レザーの様々な表情を引き出すよう意識した。そして、それらを通して、女性が持つ内面の弱さと力強さの両面を表現したかったのだと小野は述べた。
美しい色彩のプリントはアネモネとアカネの花がモチーフ。背景となる夕日の色や紺色も取り入れることで、花の色が綺麗に映える仕上がりとなった。そして、アネモネとアカネに共通する花言葉は恋。この二つの花を取り入れることで、仕事だけでなく私生活も充実した女性を表現したかったと小野は語る。
素材の組み合わせ、色の組み合わせなど、とにかく純粋にファッションを楽しむ女性像を意識したという今季のコレクション。アイテムも赤や黄色などポップな色彩のものからモトナリ オノらしいセクシーでラグジュアリーなものまでバリエーション豊富に展開。ファッションのパワー、女性のパワーを感じさせてくれる、心華やぐコレクションとなった。