ロイヤル チエ(ROYAL CHIE)の2017-18年秋冬コレクションが、東京・内幸町の帝国ホテルで2017年4月20日(木)に開催された。テーマは「MOSAIQUE de CHIE Flying」。2017年の干支である酉にちなんで、幸せの象徴であるハトをイメージした今季は、その羽ばたく姿を連想させるように自由かつ優雅である。
メイン素材であるファーは、ロイヤル チエだからこそできるラインナップの豊富さを感じた。ナチュラルなムートン、繊細なミンク、大胆なフォックス、そして滑らかなチンチラ……。さらにレザーも組み合わせた。ゴールドやシルバーのカウレザーのカラーブロックは、モードなニュアンスを引き出している。
ブランドのアイデンティティであるカラフルなモザイク・ドゥ・チエは、メインカラーを赤にして登場した。そこに加わるネイビーやグリーンは、ファーたちを楽し気な表情へと変える。そして、もうひとつキーとなったカラーが、ロシアンセーブルで使われた新色のトリトラライト。角度を変えるたび、繊細な毛の一本一本が異なる色を魅せ、それはまるでフェミニンな幻想世界だ。
ディテールに目を向ければ遊び心満載で、ロゴ入りのボタンから、ミンクのコートやケープの裏に隠した水彩画で描いたようなフェミニンな花柄まで。どの時代になっても変わらず乙女心をくすぐるデザインで溢れている。
ポンチョやベスト、ケープそしてストールといった最高級ファーを活かすアイテムの数々は、いつもと異なりスポーティーなニュアンスがプラスされている。それが顕著に表れたのはドッキングの手法。身頃にダウン、袖に上質なミンクといった斬新なラグジュアリースポーティーが提案されている。一方で、ロシアンセーブルとデニムとの組み合わせ、リンクスキャットのジャケットに足元はスニーカーなどカジュアルダウンしたスタイルングは、ファーの新しい在り方を教えてくれている。
なお、ロイヤル チエは、2017年8月よりブランド名を「CHIE IMAI(チエ イマイ)」へと改名するという。歴史に残りブランドづくりを目指して、また新たなスタートを切ることとなる。